2008 Fiscal Year Annual Research Report
データの不完全性がもたらす多様性と様相概念に基づくシステム計画技法の創成
Project/Area Number |
17310098
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
乾口 雅弘 Osaka University, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (60193570)
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Keywords | ファジィ数理計画法 / ロバストネス / 必然性測度 / 包絡線解析(DEA) / Bipolarity / ラフ集合 / Imprecise決定表 / ルール抽出 |
Research Abstract |
本年度は,次の研究を行った. 1.ファジィ数理計画法への様相概念の導入:必然的最適性(有効性)の概念が最適性の面でのロバスト性を保証していることを示し,最大リグレット最小解や最小リグレット率最大解が必然性最適性からをの乖離が最小となる解であることを示した.一方,様相制約条件計画問題における必然性制約条件が制約・目標充足の面でロバスト性を保証していること,様相性目標計画問題により目的関数値の不明確さの制御可能性を明らかにした.この内容を多目的計画におけるロバスト性に関する国際ワークショップで講演した.また,任意の含意演算で定められる必然性測度を用いる様相制約条件計画問題が半無限制約条件をもった問題に変形できること,線形性が保たれることを明らかにし,国際会議に投稿した. 2.区間DEAへのBipolarity性の導入:昨年度に提案した区間入出力データが与えられた場合のBipolar包絡線解析(DEA)を国際会議で発表した. 3.ラフ集合理論に基づく属性縮約とルール抽出:支配関係下でのラフ集合における種々の縮約に関する昨年度の研究成果を国際会議で発表した.また,支配関係の下での可変精度ラフ集合を学術論文としてまとめた.さらに,決定クラス間に含意関係が存在する場合のルール抽出法に関する成果を国際会議で発表した. 4.Imprecise決定表のラフ集合解析:決定属性値が不明確な決定表のラフ集合解析について検討した.ここで定義したラフ集合に基づいた属性縮約に関する成果を国際会議で発表するとともに,ルール抽出法について考察し,国際会議に投稿し受理された. 5.一般化ラフ集合に関する研究:一般の設定での「分類の観点からのラフ集合」と「近似の観点からのラフ集合」とを再考し,相違が明らかになる現実的な例を示し,論文投稿した. 6.4年間で得られた成果を,体系的に整理した.
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