2006 Fiscal Year Annual Research Report
暴力と人間存在の関わりについての理論的および実証的な全体研究
Project/Area Number |
17320010
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
谷 徹 立命館大学, 文学部, 教授 (40188371)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加國 尚志 立命館大学, 文学部, 助教授 (90351311)
ウェルズ 恵子 立命館大学, 文学部, 教授 (30206627)
崎山 正毅 立命館大学, 文学部, 助教授 (80252500)
内海 健 帝京大学, 医学部, 助教授 (10213464)
今村 仁司 東京経済大学, 経済学部, 教授 (60096378)
|
Keywords | 暴力 / 集団 / 精神 / 政治 / 法 / 恐怖 |
Research Abstract |
本年度は、「国内外の研究者との積極的な研究交流」を軸に据えて研究領域の拡大をはかり、同時に従来の研究の深化も進めた。 軸となる研究展開として、先端的研究者を招き、研究交流を行なった。Terry Smith教授(ピッツバーグ大学)「9・11テロ事件後の建築:イメージ・エコノミーと同時代」、合田正人教授(明治大学)「「暴力と形而上学」を読む-レヴィナスとデリダー」、Hans Rainer Sepp博士(プラハ現象学研究センター)「贈与と暴力」、Cathrin Nielsen博士(オイゲン・フィンク・アルヒーフ)「どこから-どこで-どこへ。テレサ・マルゴレスの作品における死の病理学」、Hans Poser教授(ベルリン工科大学)「ライプニッツにおける三重の自由の問題」、三井徹名誉教授(金沢大学)「暴力と音楽」の講演会を開催した。 プロジェクトメンバー内部でも、ウェルズ恵子教授<立命館大学>「恐怖を原動力とするアメリカ文化」、崎山正毅助教授(立命館大学)「「悪魔の楽園」への旅-あるいは、プトゥマヨ・スキャンダルにおける「真実」の政治学-」の研究会を開催した。 これらは、暴力をめぐって建築、思想、身体、芸術、神、音楽、黒人文化、虐殺などを扱ったものであり、従来にない新たな、驚くべき、きわめて重要な知見をわれわれにもたらしてくれた。同時に、これらの講演会、研究会では、活発な討議によって研究メンバーに知見が共有され、洞察が深められた。 本年度の研究をつうじて暴力現象の射程の広さがますます明らかになり、他方、それに応じて本研究の困難さが浮き彫りにもなってきた。メンバーの個別的な研究においても、その一部は別紙の業績となって示されたが、それとともに、右の研究状況に対応してそれぞれの資料や思索の蓄積がなされた。同時に、最終年度である来年度での研究の統合の重要性がさらに強く再認識された。
|
Research Products
(8 results)