2005 Fiscal Year Annual Research Report
地域資源としての<景観>の保全および活用に関する民俗学的研究
Project/Area Number |
17320138
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩本 通弥 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60192506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺野 敏久 広島大学, 総合科学部, 助教授 (00284125)
足立 重和 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (80293736)
中村 淳 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助手 (10292715)
青木 隆浩 国立歴史民俗博物館, 研究部, 助手 (70353373)
才津 祐美子 福岡工業大学, 社会環境学部, 助教授 (40412613)
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Keywords | 景観 / 資源化 / 民俗学 / 地理学 / 社会学 / 保存と活用 |
Research Abstract |
平成17年度は、研究初年度として地域社会における<景観>の「資源化」に関して、以下の研究活動を行なった。 1 巡検による景観資源化事例の収集・・・・・・長崎県五島列島教会群の世界遺産化運動(7月)、岐阜県白川村重伝建地区の保全・活用運動(8月)、北海道美瑛町農業景観および小樽市再開発地区の資源化運動(9月)、長崎県壱岐市の農漁業集落景観の保全・活用運動(12月)、長崎県長崎市重伝建地区および軍艦島・雲仙市内国立公園・福岡県内産業化遺産の保全・活用運動(2月) 2 研究会開催・・・・・・17〜19年度における研究活動および役割分担に関する打ち合わせ(6月=第1回)、第1回研究会にもとづく各研究メンバーの研究計画発表(9月=第2回)、諸領野における「景観」概念および「景観」へのかかわり方に関するディスカッション・18年度研究計画の確認(2月=第3回) 3 プロジェクト・メーリングリストの運用による情報交換 これらを通じて、行政・民間(NPOなど)・研究機関(大学など)が、それぞれどのような<景観>概念を持ち、どのようなかたちで<景観>の資源化=保全と活用にかかわっているのかという点に関して、基礎的な相関モデルを明らかにし、メンバー間で共有することができた。すなわち、(1)都市工学や建築学、土木工学といった理科系の学問領野がイニシアティブをとり、景観の格付けに深くかかわっていること、(2)またその格付けの際には、当該景観と密接にかかわるはずの住民からの視点がなおざりにされがちな傾向にあること、(3)住民視点を盛り込むために、民俗学をはじめとする文科系の学問領野が関与しうる回路をいかに設けるかが課題となること、が確認された。
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Research Products
(6 results)