2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17330125
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Research Institution | Kumamoto Gakuen University |
Principal Investigator |
原田 正純 熊本学園大学, 社会福祉学部, 教授 (00040519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花田 昌宣 熊本学園大学, 社会福祉学部, 教授 (30271456)
宮北 隆志 熊本学園大学, 社会福祉学部, 教授 (50112404)
富樫 貞夫 熊本学園大学, 社会福祉学部, 教授 (70039957)
羽江 忠彦 熊本学園大学, 商学部, 教授 (30084271)
下地 明友 熊本学園大学, 社会福祉学部, 教授 (90128281)
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Keywords | 水俣学 / 健康被害 / 公害 / 環境再生 / ライフヒストリ |
Research Abstract |
この研究は、水俣病の被害実態の広がり(医学的側面のみならず社会的側面から)の把握に努め、現在の課題を明らかにすることを課題としている。病いを社会的なものとしてとらえ医学的な疾患学・症候学あるいは病像論から解き放ち、社会環境の中に位置づけ直す試みを通して、改めて被害実態を明らかにしようとするものである。熊本学園大学では、本学に2005年4月に水俣学研究センターを開設し、同年8月には現地研究センターを開設した。本研究においてはこのふたつの拠点を活用しながら研究調査を展開した。夏期までは、定期的な研究会を実施すると同時に、本学センターおよび現地センターの研究環境整備におわれ、調査団として本格的に調査研究を実施したのはそれ以降である。また、2005年度は、調査研究の始動段階で、地元との協力体制の構築、パイロット調査、資料収集、関係者ヒアリングが主たる研究活動であった。 [健康・医療・生活問題班]では、水俣病被害多発地区での患者ヒアリングや現地センターおよび対岸の御所浦地区における医療調査や、福祉相談を通したヒアリングを実施した(原田、下地、中村ら)。また、対象地区や他の公害健康被害発生地区での調査を実施した。また、健康被害面での調査手法を明文化(本年度印刷予定)するとともに、社会福祉的側面からの調査に着手した(中村ら)。 [地域社会・福祉問題班]では、関連自治体および機関からの、認定制度や医療救済に関わる資料の収集に努めるとともに、支援者らからのヒアリングを行い、実態把握に努めた。 [被害補償と環境再生問題班]では、現地研究センターに収集されている資料整理を行うとともに、関係者のヒアリングを実施した。また、昨年水俣地区における産廃処分場設置計画が急浮上したため、水俣における廃棄物処理と地域再生に関する調査を急遽実施した。
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Research Products
(10 results)