2007 Fiscal Year Annual Research Report
日本型社会福祉システムの確立・変容過程の実証的研究-国際比較の視点から
Project/Area Number |
17330126
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
平岡 公一 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (10181140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉野 昭博 関西大学, 社会学部, 教授 (30247895)
河野 真 兵庫大学, 経済情報学部, 教授 (10186629)
和気 康太 明治学院大学, 社会学部, 教授 (50257060)
吉原 雅昭 大阪府立大学, 人間社会学部, 准教授 (30264823)
所 道彦 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 講師 (80326272)
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Keywords | 社会福祉サービス / 国際比較 / 福祉国家 / 国際研究者交流 / イギリス:スウェーデン:アメリカ / 介護 / 公的扶助 / 自治体行政 |
Research Abstract |
本年度においては、以下のとおり研究を進めた。 第一に、前年度に引き続き、各研究分担者が、分担事項に関して文献研究、資料の収集・分析を行った。海外の資料収集は、各研究者の研究課題に即して、イギリス、スウェーデン、アメリカ合衆国、イタリアで実施し、あわせて当該分野の海外研究者との研究交流を図った。第二に、定期的に研究会を開催し、研究成果を報告し討議を行うとともに、研究成果に関して国際学会で2件の研究発表を行った。また、研究成果のとりまとめに際して公開研究会を開催し、日本の社会政策を専門とするアメリカの政治学者を招いて研究結果についてのコメントを受けた。 今年度の研究を通して、このテーマの研究の方法的側面に関して、次の知見が得られた。 1.近年の日本型社会福祉システムの確立・変容過程の分析にあたり、80年代以降の改革の全体を取り扱い、「変化」と「持続」の双方に着目し、「変化」を多元的なものととらえ、比較の視点を重視する本研究の分析視角の有効性が確認された。 2.知的障害者福祉の比較分析において、優生学的管理との関連を分析することが有効であることが明らかになった。 3.ジェンダー的視点からの分析においては、家族によるケア責任との関連とともに、ケア労働市場に着目して分析を行うことの必要性が確認された。 4.多様な政策構想の競合と対抗という観点からの政策分析の必要性が明らかになった。 5,自治体の行政資料の分析を通して、政策の展開を長期的に分析することの有効性が明らかになった。
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Research Products
(2 results)