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2005 Fiscal Year Annual Research Report

高密度QCD物質の相構造のくりこみ群による解析

Research Project

Project/Area Number 17340070
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

青木 健一  金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (00150912)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鈴木 恒雄  金沢大学, 総合メディア基盤センター, 教授 (60019502)
出渕 卓  金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (60324068)
Keywords非摂動 / くりこみ群 / QCD / 高密度 / カイラル対称性 / カラー超伝導 / 格子ゲージ理論 / 相構造
Research Abstract

有限密度、有限温度における量子色力学は極めて多様な相を持つことが予想されている。重イオン衝突実験による直接的な観測も進められ、相構造が少しずっ解き明かされており、従来考えられていなかった強い結合を持つ中間的な相が予想されている。また、高密度側の基本構造としてのカラー超伝導についても、種々の状態が密度と温度に応じて変化することがいくつかの理論的模型によって示されている。
本研究計画では、非摂動くりこみ群の方法と格子ゲージ理論によるシミュレーションの方法を組み合わせたハイブリッドな方法論を構成し、特に高密度の量子色力学における相構造の新しい解析を行うことが目的である。
今年度は準備的段階として、有限密度におけるカイラル対称性の自発的破れと量子色力学のダイナミクスについて基本的な考察を行った。もっとも簡単な理論模型として南部・ジョナラシニオ模型をとり、それを有限密度のミディアム内で解き、カイラル対称性の自発的破れがおこる臨界結合が密度にどのように依存するかを詳しく調べた。これらは既にこれまでも多くの研究がされているが、非摂動くりこみ群を用いる方法で基本的な構造や論理を押さえることが完全にはやられていない。
有限密度効果によって、非摂動くりこみ群のベータ関数が変化し、特に化学ボテンシャルがカットオフスケールよりも大きい状況になると、ベータ関数の符号までが変わる。このため、従来の相構造の判別法が使えなくなる。すると、ミクロのスケールでカイラル対称性があり、中間的なスケールでいったんカイラル対称性が自発的に破れ、マクロで再びカイラル対称性が回復する、というくりこみ群フローが存在する。これは密度が0の場合には存在しないタイプのフローであり、非摂動くりこみ群の方法で高密度量子色力学を解析する際にまず整理しておくべき現象であり、解析を進めた。
格子ゲージ理論の数値解析方法の開発としては、分担者を中心に、格子上のクォーク場として異なる二つの理論形式を混ぜて使った場合にどのような病的な振る舞いが起るのかを解析している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2006 2005

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Double poles In lattice QCD with mixed actions2006

    • Author(s)
      M.Golterman, T.Izubuchi, Y.Shamir
    • Journal Title

      Nucl.Phys.Proc.Suppl. 153

      Pages: 135-138

  • [Journal Article] The role of the double pole in lattice QCD with mixed actions2005

    • Author(s)
      M.Golterman, T.Izubuchi, Y.Shamir
    • Journal Title

      Physical Review D71

      Pages: 114508

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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