2006 Fiscal Year Annual Research Report
伊豆小笠原マリアナ弧の海底カルデラと島弧地殻の進化・安山岩の成因
Project/Area Number |
17340165
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
田村 芳彦 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, グループリーダー (40293336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宿野 浩司 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (50359204)
谷 健一郎 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (70359206)
川畑 博 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (90392943)
常 青 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (30359195)
石塚 治 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 研究員 (90356444)
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Keywords | 伊豆小笠原マリアナ弧 / 沈み込み帯 / マグマ / 安山岩 / 海洋性島弧 / 大陸地殻 / 九州パラオ海嶺 / マントル |
Research Abstract |
平成18年度は2度の航海(NT06-08,NT06-21)とパラオ調査を行った。 NT06-08(2006年4月28日〜5月14日)はマリアナトラフ北端部において海洋性島弧における地殻形成メカニズム、とくに島弧背弧リフトシステムの相互作用の解明を目指したものである。伊豆小笠原弧とマリアナ弧の境界部(マリアナトラフ北端部)の南北80キロの範囲において系統的に26点のドレッジをおこなった。多くの地点で新鮮なリフト活動初期のかんらん石玄武岩を採取した。現在分析が進行中である。予察的に、かんらん石の組成および微量元素の組成において興味深いバリエーションが見られることがわかった。噴出年代、噴出場所(かつての大きな火山が付近にあるかどうか)との相関が見られる可能性がある。 NT06-21(2006年11月28日〜12月5日)はスミスリフトおよび鳥島リフトの急崖を無人潜水艇ハイパードルフィンで調査をおこなった。これはリフトに露出する島弧地殻を観察し、試料を採取するための航海である。我々は巨大な火山の周辺で島弧地殻がどのように進化していくかについての一つの新しい仮説を提示しつつある。これまでのスミス火山および鳥島火山の成果とあわせて、海洋性島弧における安山岩、デイサイト、流紋岩の成因に関して深い議論につながると考える。 パラオ調査(2007年2月13日〜2月21日)は伊豆小笠原マリアナ弧最初期の火山噴出物(4800-4200万年前)と背弧海盆(四国海盆、パレスベラ海盆)の開く(2500万年)前までの火成活動を明らかにする目的でおこなった。九州パラオ海嶺上で海面上に火山噴出物のセクションが唯一露出しているのがパラオ諸島である。現在分析準備中である。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Origin of silicic magmas and the compositional gap at Sumisu submarine caldera, Izu-Bonin arc, Japan2006
Author(s)
Shukuno, H., Tamura, Y., Tani, K., Chang, Q., Suzuki, T., Fiske, R.S.
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Journal Title
Journal of Volcanology and Geothermal Research 156
Pages: 187-216
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[Journal Article] Long-term eruptive activity at a submarine arc volcano2006
Author(s)
Embley, R.W., Chadwick Jr.W.W., Baker, E.T., Butterfield, D.A., Resing, J.A., de Ronde, C.E.J., Tunnicliffc, V., Lupton, J.E.., Juniper, S.K., Rubin, K.H., Stern, R.J., Lebon, G.T., Nakamurra, K., Merle, S.G., Hein, J.R., Wiens, D.A., Tamura, Y.
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Journal Title
Nature 441
Pages: 494-497