2005 Fiscal Year Annual Research Report
メソ気象モデル・マイクロLESモデルの融合解析による強風の実勢推定と被災機構解明
Project/Area Number |
17360266
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田村 哲郎 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (90251660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹見 哲也 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 講師 (10314361)
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Keywords | LES / メソ気象モデル / 融合解析 / 被災機構 / 強風予測 / 台風 / 局所的暴風 / マイクロスケール |
Research Abstract |
本年度の研究実績を以下に示す。 (1)台風来襲時における強風災害の分析 台風来襲した際の、建物の強風災害が発生した場合の詳細を文献調査し、被災建物と無被害建物とを生み出した要因について考察し、それぞれの場所における強風特性の違いを分析した。 (2)メソ気象モデルによる台風経路の予測と強風推定 建物の強風災害が発生した場合について、メソ気象モデルによる台風経路を予測し、強風災害の発生した場所での強風の平均風速を推定した。さらに、既存の気象観測データとの対応関係を調べ、気象モデルの予測精度の限界について吟味した。特に、人間の生活中心圏である地表近傍における強風特性の再現性について検討した。 (3)局所的暴風災害の予測手法の検討 メソ気象モデルの解析から得られたメソスケールでの気象データを境界・設定条件にしながら、通常気象モデルでは捉えきれないマイクロスケールの局所的暴風に対するLES解析モデルを検討した。 (4)マイクロスケールでの強風特性に関するLES乱流解析の実施 マイクロスケールの計算領域に対するLES非定常乱流解析を実施し、都市圏の建物密集域の強風の空間構造およびガスト構造を明らかにした。 (5)メソ気象・マイクロLES融合モデルの提案と気象観測データとの比較 メソ気象モデルとマイクロスケールのLES乱流モデルを融合した解析手法の提案を行った。実在の都市を対象にした計算を実施し、計算対象領域に存在する気象官署の観測データ(アメダスなど)との比較を行い平均値レベルでの融合モデルの強風の再現性に関する検証を行った。
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