2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360279
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
南 宏一 福山大学, 工学部, 教授 (10079519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中東 潤 福山大学, 工学部, 講師 (40341200)
井上 達雄 福山大学, 工学部, 教授 (10025950)
宮内 克之 福山大学, 工学部, 教授 (80368779)
上野谷 実 福山大学, 工学部, 教授 (40034376)
寺井 雅和 福山大学, 工学部, 講師 (90320035)
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Keywords | 耐震性新鋼材 / 耐震構造 / 鉄筋コンクリート造 / 鋼構造 / エネルギー吸収 / 耐震補強 / 低降伏 / 高延性 |
Research Abstract |
大地震に対する建築・土木構造物の耐震性能向上を図る目的で,地震エネルギーが効果的に吸収,散逸される先端材料の高延性鋼材を組み込んだ新構造システムを考察して,構造物の被害を最小限に抑え,その機能性を確保する先端的な耐震設計法を開発する。 材料開発:耐震用新鋼材として0.2%耐力100MPa程度、伸びが30%以上で引張強さ300MPa程度の引張特性を有す鋼の開発を行った。Ni、Crの含有量を変化させた鋳造材を数種類作製し、引張試験を行った結果、Fe-24Ni-7Cr合金が耐力:78MPa、引張強さ:305MPa、伸び:49%の良好な値を示した。 鋼構造:鋼構造物の耐震性能向上に適用するせん断型塑性リンク部材の効果的な断面構成について検討した。普通鋼SM400、低降伏点鋼LY100および耐震用新鋼材FLS100を用いたせん断型塑性リンク部材について繰返しせん断載荷実験を行い、強度、塑性変形性能およびエネルギー吸収性能を明らかにした。また、橋梁に作用する地震エネルギーを吸収する機能分離型支承を開発するために、上部工と下部工の接点である支承部分に配置するせん断パネル型ダンパーの鋼材および断面形状に関する繰り返しせん断特性を検討した。 鉄筋コンクリート構造:これまでの研究に引き続きより実構造物に近い中型試験体(断面寸法300×300mm)で実施した。その結果,耐力の評価とエネルギー吸収について,次のことがわかった。(1)X形配筋部材の骨格曲線はFLSとSD鋼を主筋に用いた場合の大きな違いは見られない。(2)平行配筋部材で軸力を導入した試験体では包絡線に大きな違いは見られないが,軸力がない場合,FLSを主筋に用いた試験体では緩やかに耐力が上昇していく。(3)平行配筋部材でFLSを梁材および柱材に使用した場合,等価粘性減衰はどちらも大きく推移している。
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Research Products
(15 results)