2005 Fiscal Year Annual Research Report
シロアリのグルーミング習性を利用した回収型土壌処理ユニット
Project/Area Number |
17380106
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
角田 邦夫 京都大学, 生存圏研究所, 助教授 (30127104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 剛 京都大学, 生存圏研究所, 助教授 (40230809)
山岡 亮平 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (00111948)
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Keywords | 日本産地下シロアリ / グルーミング / 非忌避性化合物 / 停止物質 / 回収型土壌処理ユニット / 低環境負荷シロアリ管理 |
Research Abstract |
非忌避性化合物(土壌処理剤)の致死効果と日本産地下シロアリに対する停止物質の検索に関する室内試験と並行して、回収型土壌処理ユニットに関する野外試験の準備に着手した。研究成果の概要は以下の通りである。 (1)非忌避性土壌処理剤のシロアリ致死効果 先ず、非忌避性土壌処理剤4種を予備試験に供した結果、実験化合物としてフィプロニルを選定した。フィプロニルで処理した有効態リン酸を多く含有する土壌を用いて、フィプロニルの非忌避性を確認した。同時に、用量依存性(濃度が高いほど、致死効果が高い)も確認した。フィプロニル処理土壌に接触させたイエシロアリ職蟻から他個体へのフィプロニルの移行を決定する室内生物試験方法を検討し、接触個体と非接触個体の混合割合とフィプロニルの個体間移行を査定し、移行を証左した。フィプロニルのシロアリ個体間での移行と体内および体表面での残留性を化学分析によって立証する方法を検討することにした。 (2)停止物質の検索 イエシロアリの停止物質として、巣構成物質や腹部から抽出物したてコレスタノン、コレステロール、コレスタノール、シトスタノン、β-シトステロール、β-シトスタノールなどが報告されている。一方、ヤマトシロアリに関しては研究例がないため、平成17年度はヤマトシロアリの巣構成物と排泄物の停止(定着)効果を室内試験で検討した。その結果、巣構成物の停止効果が最大であった。今後は、抽出画分の停止効果を引き続き検討する。 (3)回収型土壌処理ユニットに関する野外試験の準備 コンクリートブロックを布基礎に見立てて、ベイツガ土台および間柱、壁材料に合板を用いた実験用モデルハウス2棟が鹿児島県下のシロアリ試験地に設置されている。現在、シロアリの食害が進行し、回収型土壌処理ユニットをセットする時機を待っている状況である。
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Research Products
(6 results)