2007 Fiscal Year Annual Research Report
ラミニンの細胞特異的な機能部位の同定と作用メカニズムの解明
Project/Area Number |
17390024
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
野水 基義 Tokyo University of Pharmacy and Life Science, 薬学部, 教授 (00311522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 純司 東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (60200721)
宇谷 厚志 京都大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (10292707)
門谷 裕一 北里大学, 医学部, 講師 (10185887)
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Keywords | ラミニン / 基底膜 / ペプチド / インテグリン / シンデカン / 細胞接着 / α-ジストログリカン / キトサン |
Research Abstract |
ラミニン由来の活性ペプチドの同定と、それらが器官発生、神経再生、創傷治癒などの高次生命現象に及ぼす役割を解明し、細胞特異的に働く活性ペプチドを医薬分野などに応用するための基盤づくりを目的に研究を行った。ラミニン-1の673種類のペプチドでのスクリーニングから同定した60種類の活性ペプチドの中で5種類がアミロイド様線維構造をとり、細胞接着や神経突起伸長を促進することを見出し、葛西らBiochemistry誌に報告した。また、神経や筋組織に多く存在するラミニンα2鎖のα-ジストログリカン結合配列を組換えタンパクと約50種類の合成ペプチドを用いて同定した。難治性疾患の筋ジストロフィーはラミニンα2鎖とα-ジストログリカンの結合異常がひとつの原因とされており、これらのペプチドが病態解明や治療薬の開発に寄与するものと期待される。これらの結果は米国細胞生物学会など5回にわたり学会発表した。さらに、ラミニン活性ペプチドの医薬分野への応用をめざし、インテグリンとシンデカンの2種類のペプチドを用いこれらを混合してキトサン膜に固定化し、両方の受容体に作用するペプチドーキトサン膜を作成した。2種類のペプチドの混合比により、細胞接着や神経突起伸長などの生物活性が異なることを見いだし、米国ペプチド学会など4回にわたり学会発表した。また、成体において最も多く存在するラミニンα5鎖由来の113種類のペプチドの中で表皮細胞に最も強く接着するペプチドを同定し、それを用いてペプチドーキトサン膜を作成し、ヒト表皮細胞の移植実験を行ったところ、効率よくヒト表皮細胞がヌードマウスへの移植され、創傷治癒を促進することを見いだした。この結果は現在論文投稿中である。
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Research Products
(22 results)