2006 Fiscal Year Annual Research Report
メラトニン及びD-アラニンを新規ケミカル指標とする睡眠実質標価法の開発
Project/Area Number |
17390044
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
財津 潔 九州大学, 大学院薬学研究院, 教授 (70091329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜瀬 健司 九州大学, 大学院薬学研究院, 助教授 (10284522)
樋口 駿 九州大学, 大学院薬学研究院, 教授 (40218699)
大戸 茂弘 九州大学, 大学院薬学研究院, 教授 (00223884)
上園 慶子 九州大学, 健康科学センター, 教授 (00168618)
福岡 秀興 東京大学, 大学院医学研究科, 助教授 (80111540)
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Keywords | メラトニン / D-アラニン / 睡眠 / 概日リズム / 蛍光検出 / HPLC / 4-キノロン / 睡眠時無呼吸症候群 |
Research Abstract |
melatoninはほ乳類における概日リズムの信頼できる表現型とされて、その生理機能解明や体内動態解析は極めて重要である。本研究は睡眠障害の程度を表す基準を作る目的からmelatoninとD-alanineとを指標とする睡眠評価法の確立を目指した。 (1)平成18年度はこれまでに開発したmelatonin測定を変更する必要性が判明した。従来、逆相HPLCカラムによりmelatonin画分を粗分離後、強蛍光性melatonin誘導体N-[(6-methoxy-4-oxo-1,4-dihydroquinolin-3-yl)methyl]acetamide(6-MOQMA)に変換し3-カラムスイッチングHPLCで定量してきた。しかし再現性の確保に問題が生じた。そこで、正確な粗分離のための指標物質としてN-acetyltryptamine(NAT)、また、酸化反応モニター用の内標準にN-propionyl-5-methoxytryptamine(PMT)を使う精密分析システムを開発した。 (2)D-alanineについては、OPA-蛍光ラベル化後、逆相HPLCで定量する。所用時間短縮のために減少濃度勾配溶出HPLCとも言える独自の溶出法を開発した。これにより血漿中D-alanineを約10分でHPLC分離できる。閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAHS)患者の血漿D-alanine濃度は、健常者と同様、午後から夜間にかけて高く午前に低い値を示すが、昼間に高い傾向を認めた。本研究により初めてOSAHSとD-alanineが関連する可能性が見出され、また、我々の関連研究でD-alanineが下垂体前葉の副腎皮質刺激ホルモン分泌細胞や膵ランゲルハンス島のB細胞に局在することが判明し、臨床的にも、また学問的にも極めて興味深い結果が得られた。
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Research Products
(3 results)