2007 Fiscal Year Annual Research Report
術後右心機能不全の予防を目的とした急性肺高血圧症に対する新しい治療法の開発
Project/Area Number |
17390377
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井口 篤志 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (90222851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田林 晄一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90142942)
斎木 佳克 東北大学, 病院, 講師 (50372298)
小田 克彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (60323002)
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Keywords | 肺高血圧症 / 心臓移植 / 人工心肺 / 一酸化窒素 / プロスタサイクリン / エアゾール / PDE阻害薬 |
Research Abstract |
昨年までの実験で、胃瘻から粉末として投与したシルデナフィルにはプロスタサイクリン吸入、一酸化窒素の吸入による肺動脈圧を更に低下する効果について検討した。この結果に引き続き、シスデナフィルの投与量を検討するとともに、胃瘻から粉末として投与する方法に問題があることも検討が必要と考えられたが、これまでの実験で行なった限り、ブタを用いた同所性心臓移植のモデルでは、術後の肺動脈圧に対するシルデナフィルの相加的な効果はないと考えられた。 即ち、シルデナフィルの投与量を2mg/kgから4mg/kgに増量し、一酸化窒素、プロスタサイクリン投与時の左室および右室機能、動脈血ガス分析、および肺のシャント量、死腔の変化について検索した。体重15-18kgの仔ブタをドナーおよびレシピエントとし、同所性に心臓移植を行った。術後の肺高血圧症に対して、一酸化窒素(20ppm)またはプロスタサイクリン(60μg)を投与し、心内圧、左室および右室のEesを求めた。また、経時的に動静脈の血液ガス分析を行なった。ネブライザーultrasonic nebulizerはこれまでと同様に、人工呼吸回路の吸入脚に取り付けて、プロスタサイクリンをエアゾールとして吸入させた。人工呼吸器の吸入回路から一酸化窒素を投与し、一酸化窒素/二酸化窒素の濃度を連続的にモニターした。実験中、原則としてFiO2は100%に保った。 PDE阻害薬、シルデナフィルは作成した胃瘻から粉末として投与した。肺の生理的死腔、肺胞死腔は呼吸管理モニター、コズモプラス(既存の装置)を使用して求めた。また、肺内シャント量は動静脈および肺毛細血管の酸素飽和度から求めた。 右室のEesは心臓移植後、肺動脈圧の上昇により、術前のコントロール値よりも高値となったがこの結果はこれまでの傾向と一致した。後負荷の増強による右室の特性と考えられた。
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