2007 Fiscal Year Annual Research Report
オープンアクセス状況下における学術情報流通変容の総合的研究
Project/Area Number |
17500160
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
倉田 敬子 Keio University, 文学部, 教授 (50205184)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 修一 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (50134218)
村主 朋英 愛知淑徳大学, 文学部, 教授 (70230000)
松林 麻実子 筑波大学, 図書館情報メディア研究科, 講師 (10359581)
|
Keywords | オープンアクセス / 学術コミュニケーション / 学術情報流通 / 電子ジャーナル / 研究者 / 科学者 / 情報利用行動 / 情報メディア |
Research Abstract |
本年度の主として以下の調査研究の実施と成果発表を行った。1 日本の医学研究者の電子メディア利用状況とオープンアクセスへの意識日本の大学の医学部・医学研究科に所属する2033名に質問紙調査を行い、32.4%の回収率を得た。最近読んだ論文の形態は7:3で電子ジャーナル(EJ)であり、EJをプリントアウトする者が全体の53.2%を占めた。その論文の検索手段としては、PubMedが最も多く、EJの場合は8割にまで上った。オープンアクセスの認知度は34.1%に留まった。PubMed Central,オープンアクセス雑誌で無料論文を利用している研究者は各々約6割、4割存在した。この成果は2007年11月の三田図書館・情報学会で発表した。現在、原著論文として投稿準備を進めている。2 オープンアクセスの進捗状況(PubMed収載論文を対象にして)平成18年度に実施した調査では、PubMedに収載された2005年の論文のオープンアクセスの割合は26%であった(American Society for Information Science and Technologyの年次大会で発表済み)。雑誌の出版社種別、オープンアクセス実現種別との新たな分析を行った結果、新しい商業出版社発行のオープンアクセス雑誌掲載論文と学協会誌がWebのみ無料で提供している論文とが、オープンアクセスの主要部分を占めていることが分かった。この結果を、査読つき学術雑誌に投稿した。3 Open Access Japan Open Access Japan(http://www.openaccessjapan.com/resources/index-ja.html)で、関連する情報の提供を継続した。4 研究成果報告書の刊行3年間の研究成果をまとめ、研究成果報告書として印刷、配布した。
|
Research Products
(5 results)