2006 Fiscal Year Annual Research Report
ENU誘発突然変異マウスを用いたミトコンドリア疾患モデルマウスの探索
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17500295
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Research Institution | RIKEN |
Principal Investigator |
金田 秀貴 独立行政法人理化学研究所, 動物ゲノム変異開発研究チーム, 研究員 (00214479)
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Keywords | マウス / ENU / ミュータジェネシス / ミトコンドリア / 疾患モデル |
Research Abstract |
我々はヒト疾患モデルや遺伝子機能解析のモデルとなる突然変異体マウスを作製するためENU(N-エチル-N-ニトロソウレア)ミュータジェネシスを行い、これまでに多くの突然変異体を見出してきた。ミトコンドリア病はミトコンドリアの機能異常を原因とする疾患の総称である。本研究はミトコンドリア機能異常個体を探索すべく新規スクリーニングの検査法を確立し、核遺伝子変異に起因するミトコンドリア疾患モデルマウスの開発を目的とした。 検査対象は可視的形質探索においてミトコンドリア病の主症状である筋異常(痙攣、麻痺、歩調異常、筋力低下など)を呈した優性および劣性形質遺伝探索用の個体である。これらの個体を対象とし、新規に確立・導入したミトコンドリアの機能や形態を観察するための検査として、血中乳酸値(運動負荷前後の変動)の測定、およびミトコンドリアDNA(mtDNA)の多重欠失の検出を試みた。さらに、本疾患の診断に不可欠な筋病理解析も実施した。 これまでの優性および劣性遺伝形質探索における本スクリーニングの結果、血中乳酸値に異常を呈する個体は観察されなかった。しかし、劣性遺伝形質探索の複数家系の骨格筋から、本疾患に特徴付けられる欠失mtDNAを検出することができた。今後の研究の発展をふまえ、欠失mtDNAの遺伝性を確認できた家系に関して、さらなるミトコンドリアの機能や形態解析、そして筋病理解析を行い、ミトコンドリア病の疾患モデルとしての有用性を確認している。
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Research Products
(2 results)