2006 Fiscal Year Annual Research Report
インターネット接続携帯電話を利用した新しい女性用禁煙教育プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
17500463
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
阿部 眞弓 東京農工大学, 保健管理センター, 助教授 (00184226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 哲則 日本大学, 歯学部, 教授 (20194540)
中村 靖 順天堂大学, 医学部, 助教授 (70207926)
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Keywords | 禁煙 / 禁煙ケア / インターネット / 自己学習 / 女性 / 生活習慣 / セルフコーチング / 行動療法 |
Research Abstract |
本研究では、女性に効果的な禁煙教育プログラムを開発することを目的とした.自己学習型Web禁煙プログラム「禁煙ケア3STEPS」はステージ変容理論に基づくセルフコーチングプログラムであり、(1)女性特有の問題を解決できる事(2)自己決定を尊重(3)自己学習できる事を基本に学習ツールを作成した.その結果、コンテンツ容量が増大し、携帯電話では機能的に不十分であることが判明したため、PCからの接続を前提とした.コンテンツは平成18年7月7日からインターネット上で公開した(http://www.mixpot.net/kin-en/). 基本アンケート入力後、生活習慣に関する自己啓発用学習コンテンツを提供した.さらに禁煙開始を希望する閲覧者は禁煙プログラム用ページに個別に誘導した.なお、19年3月17日までの登録者総数は1708名であった.本プログラムは閲覧者の任意の時点から禁煙を開始し、1、2、3、4、6、8週、3カ月、6カ月、9カ月、12カ月後の時点をサポートした.各時点で禁煙確認アンケートに回答後、希望者を次期のページに誘導した.これに加え、公開後6カ月および8カ月時点で、登録者全員ヘアンケートを実施した. 結果の概要を以下に示す. (1)回答者:年齢は、30、20、40歳代で各49%、28%、17%、10年以上の喫煙歴を持つ者72%、1回以上の禁煙経験を持つ者80%であった. (2)禁煙動機:「喫煙する自分への嫌悪感」56%、「タバコ代がもったいない」54%、「タバコにコントロールされたくない」51%であった.「隠れ吸いがいやになった」が26%に認められ女性に特有と思われた.しかし「ニコチン依存になるから」は18%と少なかった.(複数回答) (3)公開後の禁煙者:公開後6カ月、8カ月の時点における回答者の禁煙者率は、62.3%、69.0%であった. (4)禁煙率:公開当初の1カ月間に、禁煙プログラム用ページに誘導された41人の、6カ月後の状況は、禁煙継続13人(31.7%)、プログラム開始後再喫煙しその後再禁煙0人、再喫煙1人、返信なし27人であった. 上記結果から、新たに開発した自己学習型Web禁煙プログラム「禁煙ケア3STEPS」は、女性の禁煙に有効であることが確認された.
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Research Products
(7 results)