2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17500519
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
前橋 明 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80199637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中永 征太郎 ノートルダム清心女子大学, 人間生活学部, 教授 (10069122)
星 永 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (30157002)
松平 文朗 鶴見大学, 歯学部, 助教授 (10014135)
石井 浩子 香川短期大学, 幼児教育学科, 専任講師 (70353141)
佐野 祥平 鶴見大学, 歯学部, 助手 (80162519)
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Keywords | 幼児 / 生活リズム / 口臭 / 硫化水素濃度 / メチルメルカプタン濃度 / 朝食 / 排便 / 口腔内衛生 |
Research Abstract |
平成18年度は、協力の得られた保育園において、4・5歳児(合計53名)を対象として、平成18年5月、8月、11月、および、平成19年2月の計4回、ガスクロマトグラフィーを用いて口臭測定を行い、同時に口腔内診査および生活・身体状況調査を行った。平成17年度の研究成果から、朝食摂取状況の良い幼児の口臭濃度が少なかったことから、今年度は、園において、朝食摂取の啓発運動を行い、その結果を比較検討した。 (1)口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物(硫化水素・メチルメルカプタン)濃度について、5月と翌年の2月の平均値の変化をみたところ、硫化水素では1.77±3.01ng/10mlから0.64±0.94ng/10mlに有意に低下した(P<0.05)。また、メチルメルカプタン濃度も、平均0.14±0.65ng/10mlから0.18±0.52ng/10mlに低下した。 (2)また、口臭の発生源となりうる舌苔の付着状態について、幼児用の診断基準を作成して観察したところ、しっかりした朝食摂取を勧める啓発前後では、平均1.21±0.41から1.05±0.23に低下した(p<0.05)。 (3)朝食摂取の状態を、さらに確認するため、朝の排便状態と口臭濃度の関連をみたところ、「朝、排便をしない」子どもの口臭濃度は、3.65ng/10mlであり、「毎朝する」「朝する方が多い」「朝する時としない時が半々」の各群と比較したところ、硫化水素濃度が有意に高かった(p<0.01)。 口腔内の衛生は、生活習慣との関係が深いが、中でも、幼児期は、朝食摂取と排便習慣の確立が影響することを確認した。よって、生活リズムを整え、食習慣の充実を今後とも呼びかけていきたい。
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Research Products
(4 results)