2005 Fiscal Year Annual Research Report
高脂血症改善に効果的なPBL学習併用型栄養教育プログラム開発とその応用介入調査
Project/Area Number |
17500544
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
藤田 修三 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (20173429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嵯峨井 勝 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (80124345)
井澤 弘美 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (20315534)
駒田 亜衣 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (00404814)
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Keywords | 生活習慣病改善 / 食生活改善 / PBL学習 / 介入調査 / 健康教室 / 栄養指導 |
Research Abstract |
本年度は青森県黒石市で健康調査を行った。調査方法はこれまで実施した5町村と同様の方法で行った。すなわち調査の初回と最終回に身体計測、血液検査を行い健康指標を数値化したこと、介入群と非介入群を設定して客観的な評価ができるようにしたこと、健康教室にはPBLを用いたグループ学習と個人栄養指導を併用したこと、調査期間を5ヶ月間としたこと等である。新たな健康指標として加速度脈波測定(本科研費申請備品)を加え、血管の硬さについて毎回指導を行った。 結果的に非介入群の体重、BMI、体脂肪率が有意に増加したが、介入群の体脂肪率は低下の傾向にあった。血中コレステロールに関して介入群は低下傾向、非介入群間は増加傾向であったが、両群間に有意な差は見られなかった。しかしながら両群の間に収縮期血圧の有意な改善、「糖尿病リスクシミュレーション」ソフトウェア計算に基づく脳卒中リスク、腎症リスクの低下、今回から導入の加速度脈波から導き出される血管老化度及び血管年齢に有意な改善がみられた。 これを食生活から分析すると、介入群の食物繊維量の増加、Na/K比の改善、葉酸等水溶性ビタミンの増加、油脂類の摂取減少など栄養バランスが良くなり、食生活習慣の改善が進んだといえる。しかし、研究テーマである高脂血症については健康指標であるコレステロールの改善傾向はみられたものの、明確な結果は観察できなかった。一方、収縮期血圧の低下、血管の状態は着実に改善の方向にあった。これらの点を鑑み、高脂血症、肥満など生活習慣病は、食生活改善からだけではある程度の改善しか望めず、運動指導も積極的に取り入れることが必要と考えられ、平成18年度は栄養指導と運動指導をバランス良く取り入れた健康教室を開き、さらなる生活習慣病の改善を目指す。
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Research Products
(2 results)