2005 Fiscal Year Annual Research Report
食餌応答性の高い肥満動物モデルの構築と抗肥満作用を有する食餌因子の探索
Project/Area Number |
17500549
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
青江 誠一郎 大妻女子大学, 家政学部, 助教授 (90365049)
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Keywords | ob / +マウス / 脂肪組織 / 脂肪細胞 / レプチン |
Research Abstract |
実験I:野生型マウス(C57BL/6Jマウス)の食餌応答性 レプチンノックアウトヘテロ型マウス(ob/+マウス)のバックグランドデータを把握する目的で野生型であるC57BL/6Jマウスの食餌応答性を検討した。C57BL/6J雄マウスを1群8匹の2群に群分けし、AIN-93G飼料の対照食と高脂肪食をそれぞれ8週間自由摂食させた。8週間後に、心臓より血液を採取し、肝臓、脂肪組織を摘出して分析に供した。その結果、高脂肪食により終体重、副睾丸周辺脂肪重量が有意に重くなり、高脂肪食により脂肪細胞の肥大化が観察された。一方、脂肪組織のアディポネクチン、TNF-αのmRNA発現量に高脂肪食の影響は認められなかった。以上のことから、C57BL/6Jマウスにおいて、高脂肪食負荷は内臓脂肪蓄積を増加させるが、脂肪細胞の機能への影響は弱いと考えられた。 実験II:レプチンノックアウトヘテロ型マウス(ob/+マウス)の食餌応答性 ob/+マウスを自家繁殖し、5週齢時にGenotypingをPCR法により行い、ob/+マウスおよびC57BL/6Jマウスの雄を各6匹ずつ選別し、高脂肪食を8週間自由摂食させた。その結果、副睾丸周辺脂肪の重量がC57BL/6Jマウスに比べてob/+マウスで有意に重く、脂肪細胞のサイズも有意に大きくなった。また、血清レプチン濃度がob/+マウスで高値を示し、脂肪細胞の機能にも影響を及ぼした可能性が考えられた。以上の結果、肥満に伴う脂肪細胞の機能に及ぼす食餌成分の影響を調べる場合、これまで広く用いられてきたC57BL/6Jマウスよりもob/+マウスの方が高脂肪食に対する応答性が良い可能性が示唆された。 実験III:本知見の再現性を確かめるために、実験I、IIを踏まえた本年度最終実験を実施した。現在解析中。
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