2006 Fiscal Year Annual Research Report
戦後日本の技術研究組合の研究活動に関する歴史的研究
Project/Area Number |
17500681
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋本 毅彦 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90237941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣野 喜幸 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教授 (90302819)
岡本 拓司 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教授 (30262421)
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Keywords | 技術研究組合 / 産学共同 |
Research Abstract |
本研究においては、1960年代以降に通商産業省の主導によって設立された技術研究組合の活動内容の調査分析を目的とするものである。特に、戦後日本において不活発であったとされる産学連携、すなわち大学と企業との間の共同研究に関して、技術研究組合という場を通じて、直接的ないしは間接的な協力があったかどうかを調査することを目的とするものであった。そのために、今日その所在が分かっている技術研究組合に産学共同の有無、当時の史料の有無を問い合わせるアンケートを実施した。アンケートに対しては、10余りの技術研究組合から回答が寄せられた。また、いくつかの技術研究組合に関しては、関連する報告書等を調査し、産学共同がなされた場合にどのようなあり方がなされていたかを調査検討した。それとともに、『科学技術白書』などの政府の報告書に現れる記事を通じて、戦後の産学協同のあり方を概括した。いずれの調査委においても、大学と企業とが直接共同研究するのではなく、本研究で取り上げた技術研究組合や科学技術の各分野において設立されている財団法人の研究機関などが、共同研究の場を提供することで両セクターの仲介役のような役割を果たしたものがあることが示された。
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