2006 Fiscal Year Annual Research Report
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17520020
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| Research Institution | Kumamoto University |
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Principal Investigator |
田中 朋弘 熊本大学, 文学部, 教授 (90295288)
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| Keywords | 専門職 / 専門職化 / 技術者 / 看護師 |
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| Research Abstract |
本研究の二年目である平成18年度は、引き続き「技術専門職と医療専門職」についての考察を中心に進めた。それらについて考えようとする場合、当然そもそも「専門職」とは何かという点を明らかにしなければならないが、欧米の社会学などの先行研究を検討してみても、そもそも一般に語られているほど、「専門職」の定義自体がそう明確ではないことが分かる。
そうした事情に呼応するように、これから専門職化をすすめようとしている技術士や看護師のような職業においては、関係者の努力にもかかわらず社会的な認知が進まないという事態が生じている。日本でもそもそも、専門職とは何かということについて明確なコンセンサスがあって、それに基づいて専門職が認知されているというわけではないからである。
そうすると問題は、「専門職」とは何かという根本的な問題点をさらに再検討すること、およびその意義に関する社会的理解を進めるということになるだろう。それは、既に専門職として一応認められている医師や弁護士のような職業のあり方を再検討することにつながる。新しい生殖医療や病気腎移植の問題からも明らかになっているように、(専門職としての)医師と専門職集団との意思疎通に齟齬が生じていることが顕著であるからである。
こうした点を検討するために、本年度は、「専門職の自律性」という点に更に的を絞って考察を進め、理論的な仮説とその方向性の是非を確認するために、実際に医師や看護師にインタビューを行った。その結果に関する詳細な考察は最終年度に行うとして、それらはまた、(ビジネス倫理学上の問題としても考えられるように)個人と(広義と狭義の)組織との関係性としても考えられる。
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