2006 Fiscal Year Annual Research Report
地域メディアとしての有線放送史研究〜日本放送史における有線メディアの実態〜
Project/Area Number |
17530400
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
坂田 謙司 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (70388081)
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Keywords | 有線放送 / ラジオ共同聴取 / 地域メディア / ラジオ / 民間放送 |
Research Abstract |
平成18年度は、本研究助成の2年目にあたる。昨年度に引き続き、北海道の主要都市における図書館資料調査を行うと同時に、資料分析から判明した重要箇所2箇所について現地調査を行った。その結果、非常に貴重な資料を入手することができ、また貴重なインタビューも行うことができた。詳細は、以下の通り。 調査は9月と2月の2回行い、昨年度調査した資料の分析から有線放送の導入が早く、活動が活発であった北見市常呂町、空知郡上富良野町を現地調査した。常呂町においては有線放送開局当時から業務に携わっていた人物を発見し、直接話を聞くことができた。また、この人物が所有していた関連資料(新聞切り抜き、北見地方の有線放送協議会会報、ハンディタイプのテープレコーダ、有線放送施設開局日の記念放送を録音したSPレコードなど)を譲り受けた。これらの資料は既に入手が困難あるいは不可能であり、本研究にとって非常に重要な情報源となることは間違いない。 一方、上富良野町に関しては、郷土史資料に関係者の手記が掲載されていることがわかり、当時勤務されていた人物から話を聞くことができた。また、町の広報誌に掲載された有線放送関係記事を入手し、新たな手がかりを得ることができた。そのほか、釧路市立図書館での資料調査及び北海道大学図書館において、マイクロフィルムによる北海道の地方紙記事調査を行った。 過去2年の調査において、ほぼ図書館資料調査を終了し、最終年度である平成19年度は資料整理と分析を中心に作業を行う。また、常呂町の関係者には引き続き連絡をとり、聞き取り調査を実施したい。資料分析から現地調査が必要な場合は、可能な限り実施したいと考えている。できれば、秋の関連学会において成果発表を行いたい。
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