2007 Fiscal Year Annual Research Report
新しい公私関係の構築をめざす「準市場」化時代の非営利福祉事業体と公共部門の課題
Project/Area Number |
17530443
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
鈴木 勉 Bukkyo University, 社会福祉学部, 教授 (20162969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 祐司 佛教大学, 社会福祉学部, 教授 (40257803)
藤松 素子 佛教大学, 社会福祉学部, 准教授 (40261721)
石倉 康次 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (40253033)
横山 寿一 金沢大学, 経済学部, 教授 (10200916)
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Keywords | 準市場 / 新自由主義 / ワークフェア / 介護保険制度 / 障害者自立支援法 / 非営利組織 / 社会福祉法人 / 協同組合 |
Research Abstract |
3カ年の最終年にあたる今年度の課題と成果の概要について、以下の3点に要約する。 第1には、わが国の社会保障制度における準市場化の動向について、介護保険制度と医療分野を中心に検討を行った。両者に共通するのは「価格競争の自由」と「参入撤退の自由」が制約されていることから「完全自由市場」とはいえず「準市場」といえる点であるが、相違は、介護保険制度では営利企業の参入が認められたが、医療分野ではまだ解禁されていない点である。これらの検討を通して、社会保障領域の「準市場」化の現段階を確認した。また、介護の市場化・営利化の帰結とみなせる「コムスン問題」とそれに関連する諸議論を批判的に分析し、介護保険制度見直しの論点を提示した。 第2は、福祉の準市場化に関する実証研究として、京都府下の介護保険事業者と大阪府下の障害者福祉事業者のすべてを対象にした調査を実施し、事業運営に及ぼした影響について把握を試みた。 第3は、わが国の生協や医療生協等の協同組合が行っている介護事業に関する調査であり、1つは、協同組合の枠を超えて事業協同にいたった事例(山形県庄内地域)の継続調査と、第2は、協同組合と社会福祉法人が核となって進めている、営利法人も含む在宅福祉サービス事業者の組織づくり(あいち在宅福祉サービス事業者懇談会)について、調査・検討した。いずれも、地域の介護保険利用者のニーズ実現を図る事業者協同の取り組みとして共通しているが、前者の事業実践は「非営利・協同」概念で括ることが可能であるのに対して、者については「非営利・協同」を超えた「コミュニティ・ビジネス連合」の萌芽と評価しうる。
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Research Products
(7 results)