2005 Fiscal Year Annual Research Report
社会科学・心理学でのメタ分析適用の方法論に関する実証的研究
Project/Area Number |
17530484
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tokyo Kasei University |
Principal Investigator |
井上 俊哉 東京家政大学, 家政学部, 助教授 (90232537)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
孫 媛 国立情報学研究所, 学術研究情報研究系, 助教授 (00249939)
|
Keywords | メタ分析 / 文献収集 / データベース / 効果量 / 分散説明率 |
Research Abstract |
メタ分析は,(1)問題の定式化,(2)データの収集:文献の探索,(3)データの評価:文献のコーディング,(4)分析と解釈,(5)結果の報告の5つの段階に分けて考えることができる(Cooper & Hedges,1994)。このうち,(2)および(3)は,非常に時間と労力を要する過程である。また,メタ分析に向けられる批判の多くは,これらの過程に関わるものである。そこで,本年度は,計量書誌学の知見に基づき,電子的なデータベースを用いて,偏りなく組織的・効率的に文献を収集する手順を検討した。まず,心理学関連のもっとも包括的なデータベースであるPsychInfoで,論文題目・論文要旨からキーワード検索をおこなう。その結果をもとに,Scopusの参考文献・引用文献検索機能によって遡及的に重要文献を漏れのないように収集する。また,論文の引用回数・著者索引機能を利用して検索結果の重要度を判断する,選定したテーマに関するキーワードを抽出して類似度の高い文献を分類する,などの方法を検討した。こうした文献収集に関する研究と平行して,上記5段階中の(4)(5)に関して効果量(effect size)について,先行研究をふまえた整理を進めている。効果量はメタ分析場面に限らず研究結果を示す上で非常に有益な指標であると考えられる。にもかかわらず,社会科学の研究者あるいは学生たちの間で,かならずしも認知度は高くなく,研究で実際に用いられることも少ない。効果量の普及を妨げる原因と,その原因を除く方法を中心に検討している。
|
Research Products
(1 results)