2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松本 圭司 北海道大学, 大学院理学研究院, 助教授 (30229546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 薫 北海道大学, 大学院理学研究院, 教授 (20204232)
中村 郁 北海道大学, 大学院理学研究院, 教授 (50022687)
島田 伊知朗 北海道大学, 大学院理学研究院, 助教授 (10235616)
吉田 正章 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授 (30030787)
寺杣 友秀 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (50192654)
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Keywords | テータ関数 / 双曲幾何 / 超幾何関数 |
Research Abstract |
ホワイトヘッド絡み目やポロミアンリングの補空間には双曲構造が入ることが知られていて、その空間たちは実3次元上半空間をSL(2,Z[i])の指数有限の部分群W, Bの作用で割ったものとして実現される。実3次元上半空間をI_<2,2>型領域に埋め込み、その上のテータ関数を用いてWやBの作用で不変となる実3次元上半空間上の実解析的な関数を多数構成した。それらの関数を用いて実3次元上半空間をWやBで割ってできる商空間たちをユークリッド空間に埋め込めることを示し、その埋め込みによる像を決定した。その際に、I_<2,2>型領域上のガウス整数環上で定まるテータ関数のみたす2次関係式を巧みに利用している。また、3L(2,Z[i])の部分群Wの4次の表現で像が位数16の2面体群となるものを上記のテータ関数を用いて構成した。 楕円曲線のヘッセ標準形の周期写像に関して詳細に調べた。周期写像は超幾何級数を用いて表示することができ、その級数がみたす超幾何微分方程式の接続公式を導きモノドロミー群がSL_2(Z)レベル3の合同群となることを示した。その超幾何方程式のパラメーターを変えることにより、上記にあるSL(2,Z[i])の部分群Bがモノドロミー群として現れることを示した。また、9個ある変曲点における接線から得られる有理型関数を考察することにより、周期写像の逆写像をテータ関数を用いて表示した。 有理数係数の対称行列で射影化すると位数2となるものをみつけることでテータ関数の代数関係式が得られることが知られている。そのような行列を系列的に見つけ出し、リーマンテータ関数がみたす代数関係式を具体的に導き出した。
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Research Products
(4 results)