2005 Fiscal Year Annual Research Report
リーマン面の組み合わせ構造とモジュライ空間の位相的性質
Project/Area Number |
17540065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
大場 清 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (80242337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横川 光司 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (40240189)
橋本 義武 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20271182)
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Keywords | リーマン面 / アーベル微分 / 高次元knot / Einstein計量 |
Research Abstract |
我々は,複素平面上のある種の図形である稲妻対というものを考え,その稲妻対からdipoleを持つリーマン面を構成する方法を利用して,リーマン面のモジュライ空間の位相的な性質を明らかにしていくことを目的として研究を進めている.ここで,リーマン面上のdipoleとは,第2種アーベル微分のうちの特別なものである. 今年度は,高次元の結び目理論の観点,数理物理的観点,局所化の観点から,研究を進めた. まず,高次元の結び目理論の観点からは,可微分カテゴリーで考える余次元が3以上の結び目であるHaefliger結び目の中で,もっとも基本的である(6,3)-型を考え,その結び目解消サークル,これはただ1つ現れる1次元球面であるが,その近傍の状況を理解するためのアイデアを得ることができた. また,数理物理的観点から次のようなことを行った,もっとも基本的なリーマン面である2次元球面に関連して,2次元球面上の3次元球面束上に,5次元AdS Kerrブラックホールの2つの地平線を近づけrescaleして極限を取ることにより,可算無限個の新しいEinstein計量を構成することに成功した. 最後に,局所化の観点から,BeilinsonとBernsteinの複素semisimple Lie代数の表現論における局所化定理に対応して,正標数の単純代数群の表現論において,flag varietyのglobal differential operatorsの作る代数のあるfiltrationD^^-^<(a)>を考え,射影空間上のD^^-^<(m)>-加群に対して,どのような時にderived localization theoremが成り立つかを決定した.
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Research Products
(1 results)