2005 Fiscal Year Annual Research Report
非可換力学系におけるエントロピーと環の構造及び従順な作用を認める群
Project/Area Number |
17540193
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
長田 まりゑ 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (80030378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 良一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (10093395)
藤井 正俊 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (10030462)
岡安 類 大阪教育大学, 教育学部, 助手 (70362746)
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Keywords | 作用素環 / 非可換力学系 / エルゴード変換 / 自己同型写像 / 群 / 群 / 接合積 / 状態 |
Research Abstract |
従順な離散群は、例えば、整数全体のなす群に代表されるように、数学的に非常に良い性質を兼ね備えている。 この「従順」という概念は、近年、作用素環の理論においては、「コンパクトな空間への、従順な作用を持つ群」という概念として、拡張された。最も、代表的なものが、自由群である。このような性質を持つ群を、作用素環の理論においては、研究課題に挙げた環の構造との関係から、イグザクト群(EXACT group)と呼ぶ。 当研究においては、特に、自由群に焦点を当てて、自由群のイグザクト群としての、特質を念頭において、非可換力学系における不変量について調べた。 先ず、研究代表者は、可算無限個の生成元を有する自由群F(∞)の生成元の間の変換から導かれる自己同型写像θのエントロピーha(θ)を調べて、ha(θ)=0となることを示した。 作用素環の中で、最も中心的な役割を果たすものは、郡Gから構成されるC*-環C*(G)とフォン・ノイマン環L(F(G))である。当然、上記の自己同型写像θから浮上するC*(F(∞))上の自己同型写像θおよびL(F(∞))上の自己同型写像Θが存在する.これらの自己同型写像に対するConnes-Sto rmerエントロピーH(Θ),Connes-Narnhofer-Thirringエントロピーh(θ),更に位相的エントロピーht(Θ)に関するSto rmer、Brown-研究代表者、Dykemaが示した以前の結果は、それぞれ全てこの度の結果ha(θ)=0から帰結される.すなわち、 H(Θ)=h(Θ)=ht(θ)=ha(θ)=0 が得られる。これが、研究発表の最初の論文の主結果である。
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Research Products
(6 results)