2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540285
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
今里 純 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (40107686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松原 健 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (30242168)
澤田 真也 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 大強度陽子加速器計画推進部, 助教授 (70311123)
林 ケヨブ 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (90332113)
五十嵐 洋一 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (50311121)
清水 俊 大阪大学, 理学部・物理, 助手 (60294146)
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Keywords | 時間反転不変性の破れ / CP対称性の破れ / K中間子崩壊 / Kμ3崩壊 / ミュオン横偏極 / J-PARC / E06実験 / E246実験 |
Research Abstract |
本研究の最終的な目的は、J-PARCにおけるK^+中間子のKμ3崩壊(K^+→π^0μ^+v)でのミュオン横偏極の精密測定による時間反転不変性の破れT-violation (TV)の探索実験(E06実験)の成果である。J-PARC完成を目前にひかえ、本研究では測定器の詳細な検討・設計をすることを目標としている。 H18年度には、正式な実験提案書をまとめJ-PARCへ提出し、実験課題審査委員会でStage-1採択を得た。KEK-PSでのE246-TV実験をアプグレードした測定器で実施する。実験は、カナダ、米国、ロシアなどの国々との国際的なコラボレーションで行うが、この実験提案書の方針に沿って、測定器の各部分特にアプグレードする部分の詳細検討を開始した。これらのために、米国MITにおいて2006年11月に、そして2007年2月にはKEKにおいて研究者会議を催した。主なアプグレードは;1.ミュオンポラリメータのアクティブ化、2.ミュオン磁場の専用磁石による改良、3.荷電粒子分析系への円筒型チェンバーの追加、4.Csl (T1)電磁カロリメータの光読出し方法の変更、そして、5.アクティブK^+標的の最適化、から成る。2月の研究者会議でこれらの役割分担を決め、それぞれの大学等でR&D等の作業を開始した。1.に関しては大阪大学の研究分担者を中心に、MCシミュレーション計算での実験感度の見積りを行った。2.についてはKEKにおいて新磁石系の3D磁場計算を進めた。3.に関しては、MITの研究者との協力で円筒型GEMチェンバーの検討を進め2007年度のプロトタイプ試作への道筋をつけた。4.についてはロシアのINR研究所においてCsI (Tl)モジュールをアバランシダイオード(APD)での読出しの試験を開始し、応用の目処を立てた。5.についてはカナダ及び米国の大学グループでターゲットの大きさ、ファイバー太さの最適化、MPPCによる読み出しの検討等を開始した。これら一連の開発結果は2007年度にJ-PARC実験技術評価委員会に提出する予定の報告書の基本資料となる。EO6実験については1)京都スピン国際コンファレンス、及び2)日米合同物理学会の国際会議に報告するとともに、CERN Flavor Workshopへもコントリビュートした。
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Research Products
(1 results)