2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540459
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Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
床次 正安 埼玉工業大学, 先端科学研究所, 特別客員教授 (80029850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根岸 利一郎 埼玉工業大学, 人間社会学部, 講師 (70237808)
吉沢 正美 埼玉工業大学, 人間社会学部, 講師 (70166932)
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Keywords | X線回折 / 単結晶 / 白色X線 / 偏光顕微鏡 / コリメーター / X線導管 |
Research Abstract |
本研究の目的は、顕微鏡観察を行った岩石薄片上の細かな単結晶一粒をX線回折法で調べることである。本年度は、本学ハイテクリサーチセンター2階に設置されているフーバー社製の4-circle回折計に新たに製作したコリメーターを装着して、X線をサークルの不動点に集中させることに成功した。 微小な単結晶試料を用いて任意の方向の入射線と回折線とを計測すれば、物質に固有な結晶学的データを収集し解析できることは周知である。適当な単結晶粒が拾い出せる場合には市販の機器を用いて容易に上記が実行出来る。しかし、岩石顕微鏡用の薄片試料中に他種の結晶や方位の異なる同種の結晶と混在する場合には、それらからの情報と錯綜するため解析を断念せざるを得なかった。 そこで、当該結晶のみに探針の5〜25keVの全領域に渡る白色X線を当てることの出来るコリメーターを作ることが解析の第一歩となり、本年度に実施した。コリメーターは外径10mmφ長さ220mmの金属保護管の中心部に内径が約0.2mmφのガラス細管を置き、細管中にX線を通すものである。ガラス細管の入射側の半分弱は金属保護管の中心に固定し、出射側は中心付近の上下左右に微調整出来るようにし、回折計の本体を動かすことなくχ-circleの不動点に入射線を集中できた。 薄片上の局所の単結晶の回折データの収集には背面反射だけしか使えないという幾何学的な難点を克服する為、分光機能のあるX線検出器を用いる要がある。X線回折計の駆動とX線検出器の出力を解析するソフトウェアーを、以前公表した理学電機ジャーナル25巻1号3-9頁(1994)所収の論文にしたがって製作出来たので、次年度には光学異常のある特殊なアルカリ角閃石の薄片試料の解析が実行出来る段階に到った。
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Research Products
(3 results)