2005 Fiscal Year Annual Research Report
光学用硬脆材料の延性モード研削特性に及ぼすダイヤモンド砥粒切れ刃形状の影響
Project/Area Number |
17560087
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
久保 明彦 北見工業大学, 工学部, 助手 (40178025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田牧 純一 北見工業大学, 工学部, 教授 (30005516)
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Keywords | 光学用脆性材料 / 延性モード研削 / ダイヤモンド砥粒 / 砥粒切れ刃形状 |
Research Abstract |
今年度の研究課題として,平面研削盤をベースとした精密単粒切削装置の設計と製作,単粒ダイヤモンド工具切れ刃形状の測定と単粒切削実験,超精密切削用ダイヤモンドバイトを用いた検証を行った. 精密単粒切削装置として,超精密空気静圧回転テーブルを試作した.その結果,テーブル回転数は100〜5000rpm,空気供給圧力0.6MPa時におけるスピンドルのラジアル剛性として48N/μm以上,アキシャル剛性として149.9N/μmを得た.また,スピンドルの振れとして軸端面の振れ量0.3μm,軸外径1.7μmという高精度を確保できた. 次に,単粒ダイヤモンド工具として,単結晶SD46ダイヤモンド砥粒をろう付した工具を作製した.単粒工具の三次元切れ刃形状を走査型レーザ顕微鏡(SLM)で測定し,切削方向に対する砥粒切れ刃の姿勢に注目して1面切れ刃(すくい角と刃先角)と2面切れ刃(すくい角とくさび角)で形状を特性化した.次に,硼珪酸ガラスの単粒切削実験を行い,切削条痕をSEMとSLMで観察することにより,除去過程が延性領域から延性・脆性境界領域に遷移する点の切込み深さ,すなわち,臨界切込み深さd_cを測定した.その結果,負のすくい角35〜90°の範囲でd_c値は60〜160nmの範囲に分布し,負のすくい角が大きくなるほどd_c値は小さい値を示すこと,ダウンカットに比べてアップカットのほうが20nmほど大きい値を示すことがわかった.さらに,ダイヤモンド砥粒を用いた単粒切削工具の結果を検証するために,刃先を精密に成形した単結晶ダイヤモンド平バイトを用いて同様の実験を行った結果,砥粒切れ刃と同等のすくい角領域では平バイトのほうが25nmほど大きいd_c値を示すことがわかった.
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Research Products
(1 results)