2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560705
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
稲石 正明 東京海洋大学, 海洋工学部, 教授 (30168398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 逸人 東京海洋大学, 海洋工学部, 助教授 (40361802)
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Keywords | 海洋工学 / エージェント / 複雑系 / 船舶運航 / 群行動 / シミュレーション |
Research Abstract |
船舶運航場を複雑系として捉え、その環境場を構成するオブジェクトの相互作用を表現できる、相互干渉型の運航環境表現モデルを提案し、モデルの基本設計を行った。はじめに、運航場の主要な構成要素である船舶の自律的な行動を可能にする、船舶群行動モデルの設計を行った。設計開発した船舶群行動モデルは、基本群行動機能としての達成力、収縮力、膨張力および群回避力、障害物回避避機能としての障害物回避力、航路航行機能としての縦列力および左右均衡力から構成される。船舶群行動モデルの表現特性は、それぞれの力の設定パラメータに依存する。現実的な船舶運航場を再現できるように、船舶運航実務者の判断基準や運航の実態調査を行い、パラメータの設定や調整を行った。船舶群行動モデルを評価用コンピュータに実装し、群行動の創発、群れの合流や群れからの離脱、船舶との衝突回避や静的な障害物との衝突回避、航路航行特性などについて検討を行い、得られた成果を学会に公表した。 開発した船舶群行動モデルを基本に、相互干渉型の運航環境表現モデルとの親和性に優れた船舶エージェントの基本設計を行った。船舶エージェントと運航環境表現モデルをシミュレーションプログラムとしてコンピュータ上に実装し、コンピュータグラフィックス機能を付加した、プロトタイプのオブジェクト指向シミュレーションシステムを開発した。仮想的な海域を設定し、シミュレーション機能の評価実験を運航実務経験者と共に行った。評価結果をもとにシミュレーションモデルの改良およびシミュレーション機能の改良を行った。さらに、実際のシミュレーション海域として、東京湾の浦賀水道航路を選び、シミュレーションための海域特有の地形データや航行条件等を収集し整理を行っている。得られた成果は学会に公表予定である。
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Research Products
(2 results)