2006 Fiscal Year Annual Research Report
ダイナミックPIV対応の高機能画像解析システムの開発
Project/Area Number |
17560709
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西尾 茂 神戸大学, 海事科学部, 教授 (30208136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 滋 京都工芸繊維大学, 大学院・工芸科学研究科, 助教授 (50174298)
阿部 晃久 神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (50221726)
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Keywords | PIV / 流体計測 / 可視化 / 高速カメラ / 画像解析 / 高分解能 |
Research Abstract |
近年の画像関連機器の発達には目覚しいものがあり、1メガピクセル以上の高精細画像の取得はデファクトスタンダードとなりつつある現状に加えて、精細度はそのままにキロヘルツ単位の高周波数での画像取得を可能とする機器の出現とそれに同調するパルスレーザなど、これまでの実験的分析の範囲では考えられなかった分野での応用が現実のものとなってきた。これらの高性能光学機器を用いた画像計測手法はダイナミックPIVと呼ばれ、新しい実験流体力学の領域を切り開く最先端計測システムとして注目を集めている。本研究では、新しい画像計測機器の性能を十分に生かす新しい高機能画像解析アルゴリズム、特に注目を集めているダイナミックPIV対応の画像解析システムの開発を目指した。画像の高精細化は、空間ならびに輝度に関する詳細な情報取得を可能としている。これによりサブピクセル解析も含めた計測制度の向上が見込まれているが、これには従来の経験的な手法では限界があるため、画像処理の解析学的な見直しとアルゴリズムへの反映が必要となる。一方、高周波数での画像取得は、乱流場の解析やマイクロスケールの計測などに明るい展望をもたらしているが、従来の2画像比較のみに拘束されないアルゴリズムの開発は、処理時間の短縮とSN比の向上が見込まれる。これには、基礎方程式の解析学的な見地からの見直しと、アルゴリズムの改善をおこなうことにより、従来のアプローチでは実現できなかった流場情報の取得が可能となる。これらの点を考慮し、本研究では画像相関を基に高次解析を行う手法の開発に成功し、速度場の計測精度の向上を図るとともに、加速度や速度の空間勾配などを同時に計測できる高機能アルゴリズムの開発ができた。さらに、VSJ標準画像を用いた精度検証や、実験画像に適用する際の問題点などについても検討を行い、実用化への問題点の整理と検討を行うことができた。
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Research Products
(2 results)