2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560716
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Research Institution | National Maritime Research Institute |
Principal Investigator |
原 正一 独立行政法人海上技術安全研究所, 海洋部門, 部門長 (60399524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
影本 浩 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (40214275)
間島 隆博 独立行政法人海上技術安全研究所, 物流研究センター, 主任研究員 (30392690)
黒田 貴子 独立行政法人海上技術安全研究所, 海洋部門・深海技術研究グループ, 研究員 (00415811)
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Keywords | 海洋保全 / 海洋生態 / 防災 / ソフトコンピューティング |
Research Abstract |
海底から流出する油の挙動を、油滴径分布と上昇速度の関連を考慮して模擬する計算モデルを構築した。また、毒性モデルを用いた養殖生物への影響評価およびESI Map(脆弱沿岸海域図)を用いた海底小動物への影響評価を実施した。さらに、既存の油流出に対応した環境影響評価ツールであるNRDAM(National Resource Damage Assessment Model)の調査を行った。 本年度開発した海底流出油の拡散挙動モデルは、来年度予定している流出速度に関する実験から得られる流出速度推定モデル、および、海底に発達する境界層の影響を考慮した潮流予測モデルと組み合わせることにより、拡散解析コードを完成させる。 また、今回開発したESI Map(脆弱沿岸海域図)を用いた海底小動物への影響モデルと毒性モデルを利用する養殖生物への影響評価の二つのリスク評価手法は、荒削りではあるが異なる種のリスクを同時に見積もれ、これによりリスクの比較といった操作が可能となった。これは、今後の油流出に関する環境影響リスク解析の礎となる。 当初予定していた年度計画の内容を越え、分散剤散布やオイルフェンス展長などの油流出防除に関連する事項についても海上災害防止センター、海上保安庁などを訪問して調査を行った。さらに、毒性モデルや海洋拡散モデルについても専門家と会合し、学術的観点から価値ある成果を目指して、意見交換を行った。
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Research Products
(2 results)