2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560717
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Research Institution | National Maritime Research Institute |
Principal Investigator |
伊飼 通明 独立行政法人海上技術安全研究所, 大阪支所, 主任研究員 (20373425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 隆志 独立行政法人海上技術安全研究所, エネルギー・環境評価部門, 研究員 (70392694)
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Keywords | 液体工学 / 配管工学 / 減肉 / 数値解析 / モデル化 / 曲がり管 / エルボ |
Research Abstract |
円管の減肉は、円管内における渦の発生と流速分布に関係があると考えられることから、17年度は複数の曲がり管について計算機を用いて流体解析より、曲率半径、曲がり管間の間隔、平均流速をパラメータに渦の発生、圧力分布、流速分布を調べた。しかし、円管の減肉発生箇所が流速の速い領域か、圧力の大きい領域かを明確にすることができなかった。そこで、18年度は、解析モデルと同様の複数の曲がり管を有する配管系で実際に粒子を流しての機械的摩耗による円管の減肉発生箇所の調査実験を行った。曲がり管の個数は1個、2個、3個とし、平均流速は1m/s、3m/s、5m/sで行った。実験に用いた曲がり管の曲率半径は呼び径80の円管に対して76mm、114mm、342mmの3種類である。曲がり管間の間隔は0mmと150mmである。実験で流した粒子径は3.5mm〜8mm径のものである。定性的減肉測定実験では、ビーカーで2.5L分の一定量の粒子を流して、各パラメータの実験に対して粒子が円管に衝突する回数の計測を行った。衝突回数は、粒子が衝突すると痕跡が残るワープロ用印字テープを用いて計測を行った。その結果、流速の速い領域では粒子の衝突はほとんど見られず、流体が衝突する圧力が大きい領域で衝突回数が多く、この箇所で減肉が発生していることが解った。また、曲がり管間に短管を入れると粒子の衝突回数が減少することから、曲がり管の間隔を置くことは減肉防止効果があることが解った。一方、テープ上の痕跡による衝突回数の計測では、衝突痕の深さまで計測できない定性的な計測である。このために定量的減肉測定実験では、円管内に3層塗装を施して、塗料の深さ方向での減肉計測実験を行った。その結果、定量的減肉実験からも圧力の大きい箇所で減肉が大きいことが確認できた。
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Research Products
(3 results)