2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17590040
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
遠藤 和豊 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (50106598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 智香子 昭和薬科大学, 薬学部, 講師 (00199572)
松岡 圭介 昭和薬科大学, 薬学部, 助教 (90384635)
榎本 秀一 理化学研究所, 加速器基盤研究部, 研究員 (10271553)
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Keywords | Se-欠乏ラット / 生体微量元素 / 肝ミクロソーム / 酸化ストレス / ESR-スピンプローブ / X-バンドESR |
Research Abstract |
1)ウイスター系雄性Se-欠乏ラットをモデルラットにして、肝臓、腎臓、脾臓の酸化還元に関係する生体微量元素(Se,Fe,Zn)の濃度がSe-欠乏の期間の関係を機器中性子放射化分析法で調べた。また、ラット血液の血漿中のアスパテート(AST),アラニンアミノトランスフェラーゼ(AST),アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT),血液尿素窒素(BUN),肝ホモジェナート中のビタミンC,ビタミンEを測定した。コントロールグループは、Se欠乏餌とNa_2SeO_4(0.1ppm)を含む飲料水で飼育した。飼育期間は、全体では8週間として、Se欠乏期間を3-8、4-8、5-8、6-8,7-8週間として肝臓、腎臓、脾臓について上記元素の濃度を調べた。肝臓と腎臓のFeとZn濃度はSe欠乏期間に敏感であった。すなわち、短いSe欠乏では肝臓と腎臓のFeとZn量を減少させる。一方、長期の慢性的欠乏では肝臓と腎臓にFeとZnを蓄積する傾向にあった。肝ホモジェネート中のビタミンC、ビタミンEについても調べた。Se欠乏群、コントロール群ともビタミンCは、正常群よりも著しく低かった。ビタミンEのレベルは、正常群と比べて幾分低い値を示した。 2)Se欠乏ウイスターラットの肝ミクロソームのフリーラジカル還元能をニトロキシルステアリン酸スピンプローブ法で検討した。以前のin vivo研究によれば、総合フリーラジカル還元能はSe欠乏ラットでは減少した。セレン欠乏は肝ミクロソームのシトクロームP-450活性の誘導をし、膜の浅いところにあるニトロキシルラジカルの還元速度は増加した。Se欠乏ラットはグルタチオンペルオキシダーゼ活性(GSH-Px)を著しく低下させ、ニトロキシルスピンプローブのヒドロキシルアミンへの再酸化速度を遅くした。Se欠乏はシトクロムP-450を誘導しH_2O_2レベルを高めたが、これは酸化的損傷を与えてない。SPRスピンラベル法を用いて、肝臓中でのSe欠乏に由来するP-450とGSH-Pxの変化を示すことができた。
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[Journal Article] Feeding period of selenium-deficient diet and response of redox relating minerals2006
Author(s)
Matsumoto, Ken-ichiro, Ariyoshi, Marie, Terada, Sachiyo, Okajo, Aya, Urata, Hiromi, Sakuma Yasunobu, Satoh Kazue, Ushio, Fusao, Tsukada, Masamichi, Endo, Kazutoyo
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Journal Title
J. Health Scie. 52(6)
Pages: 694-702
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[Journal Article] Electron paramagnetic resonance decay constant and oxidative stresses in liver microsomes of the selenium-deficient rat2006
Author(s)
Matsumoto, Ken-ichiro, Suzuki, Ayako, Washimi, Haruka, Hisamatsu, Atsushi, Okajo, Aya, Ui, Iori, Endo, Kazutoyo
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Journal Title
J. Nutr. Biochem 17(10)
Pages: 677-681
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