2005 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌のアンドロゲン非依存性変化へのメカニズム解析
Project/Area Number |
17590356
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
朝元 誠人 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (50212494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外岩戸 尚美 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (70381853)
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Keywords | 前立腺 / がん / アンドロゲン / トランスジェニック動物 / ヌードマウス / 可移植腫瘍 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
前立腺癌は欧米では最も頻度が高く、近年日本でも増加している。この癌の治療における最大の問題は、ホルモン治療抵抗性となり、結果的に予後不良となることである。我々は、Probasin/SV40Tgトランスジェニックラット前立腺癌モデル(TRAP)を作製し、その前立腺癌よりヌードマウス可移植性腫瘍を樹立している。また、その腫瘍から、アンドロゲン依存性と非依存性の腫瘍を確立している。そこで、ホルモン(アンドロゲン)非依存性となるメカニズムを解明するために、我々がこの独自に開発した同一腫瘍由来のアンドロゲン依存性と非依存性ヌードマウス可移植腫瘍を用いて、アンドロゲン非依存性能獲得のメカニズムをマイクロアレイ解析と定量的RT-PCR,免疫染色などを行い、その解明を試みた。その結果、ラットヌードマウスアンドロゲン非依存性前立腺癌で特異的に高発現している遺伝子群の中には、ヒト由来前立腺癌細胞株であり、アンドロゲン依存性細胞のLNCaPでは発現が殆どないか、または低いが、アンドロゲン非依存性細胞であるPC3では発現が高い遺伝子が同定された。LNCaPでほとんど発現が認められず、PC3で発現が高度な遺伝子として、現在11種の遺伝子に注目している。これらの遺伝子はアンドロゲン非依存性のメカニズムに関与している可能性が高く、今度、これらの遺伝子を標的として、siRNAなどの手法を用いて候補遺伝子の発現抑制を行い、アンドロゲン非依存性への影響を検討し、癌の治療への応用を追及したい。
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Research Products
(12 results)