2005 Fiscal Year Annual Research Report
肺・気道の免疫応答における新しいToll様受容体関連シグナル分子の意義
Project/Area Number |
17590773
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
今泉 忠淳 弘前大学, 医学部, 助手 (90232602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 秀見 弘前大学, 医学部, 講師 (40201008)
佐藤 敬 弘前大学, 医学部, 教授 (20125438)
高梨 信吾 弘前大学, 医学部, 助教授 (10187982)
亀井 克彦 千葉大学, 真菌医学研究センター, 教授 (10214545)
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Keywords | RIG-I / IFN-γ / STAT1 / IP-10 / 抗ウイルス応答 / poly IC / 15-deoxy-Δ^<12,14>-prostaglandin J_2 |
Research Abstract |
気道上皮細胞株BEAS-2Bを培養し、Th1タイプサイトカインのinterferon-γ(IFN-γ)を添加すると、retinoic acid-inducible gene-I(RIG-I)の発現が誘導されることを見い出した。更に、BEAS-2BにRIG-Iを過剰発現させると、IFN-γによるシグナリングの重要な転写因子であるsignal transducer and activator of transcription 1(STAT1)の発現が亢進し、IFN-γによるIFN-inducible protein-10(IP-10)の発現誘導が著明に増強されることを観察した。このことから、RIG-IがIFN-γ/STAT1シグナリング経路の調節に重要な働きをしていることを明らかになった(Imaizumi T.et al.:Eur Resp J,2005)。 次に、抗ウイルス応答を引き起こすことが知られている合成2本鎖RNAであるpolyinosinic-polycytidylic acid(poly IC)で培養血管内皮細胞を処理すると、RIG-Iの発現が誘導されること、また、免疫染色によりHantavirus感染に伴ってラット脳の血管内皮細胞にRIG-Iが発現することを明らかにした(Imaizumi T.et al.:Endothelium,2005)。更に、培養血管内皮細胞を、脂質メディエーターの一つである15-deoxy-Δ^<12,14>-prostaglandin J_2で前処理すると、大腸菌の内毒素lipopolysaccharideによるRIG-Iの誘導が抑制されることを見い出した(Imaizumi T.et al.:Prostaglandins Other Lipid Mediat,2005)。
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