2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17591229
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
志波 充 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (50178894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 明弘 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 講師 (20320054)
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Keywords | 痴呆 / 認知症 / 脳神経疾患 / 軽度認知機能障害 / MCI |
Research Abstract |
近年,軽度認知機能障害mild cognitive impairment(MCI)の概念が注目を集めている。正常と認知症の中間に位置し、認知症の診断基準を満たさないMCIの症例を、正常加齢の延長線上にあるものとして考えるのか、Alzheimer病(AD)の初期として捉えるのかには議論がある。MCIの中には一定期間MCIにとどまるものと、比較的早期に認知症に進行するものとがあると推測されるが、その群の割合や知的機能検査のうちどの項目が将来の痴呆への進行を予見しうるかは一定のコンセンサスが得られていない。我々は8年前、和歌山県日高町において疫学調査をおこなった。その時得ることのできた65歳以上の高齢者約1,000人の資料に基づき、調査当時、改定長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)において24点以上、想起課題(設問7:桜・猫・電車の想起)で3点以下、かつ痴呆が無かった群をMIND(Memory Impairment No Dementia)と名づけて調査している。1,000人のうちMINDの基準を満たすものは85人であった。その群の8年間の痴呆への移行率を求める予定である。 今回のMINDの基準に当てはまる群では、これまでの調査で、MIND群16例中、8年間で認知症に移行したものは3例(18.8%)であり、年間発生率に換算すると2.4%であった。MIND群ではない一般人口からの発生率が年間1-2%とするとやや高い値である。遅延再生課題が将来の認知症を予測する指標となりうるかどうか、例数を増やして検討する予定である。
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