2005 Fiscal Year Annual Research Report
RNAi現象の放射線治療への応用に関する研究:hSMG1-siRNAを用いて
Project/Area Number |
17591284
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
中神 佳宏 横浜市立大学, 市民総合医療センター病院, 助手 (80347301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大村 素子 横浜市立大学, 附属病院, 助手 (70244506)
荻野 伊知朗 横浜市立大学, 医学部, 準教授 (20275035)
井上 登美夫 横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80134295)
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Keywords | hSMG1遺伝子 / siRNA / 放射線感受性 / アポトーシス / bcl2遺伝子 / DNAチップ |
Research Abstract |
放射線高感度群(HL60、MOLT-4等)の細胞群、及び放射線低感度群(HeLa、A549等)の細胞群を液体培地上で培養後、それぞれの細胞群の対数増殖期に低線量(1Gy〜5Gy)のγ線を照射した。高感度群がアポトーシスを生じるまで一定期間(24時間〜72時間)37℃、5%CO_2下でインキュベート。それぞれの細胞群の非照射群と照射群のそれぞれにつき、1×10^6個取り出しlysisバッファーで溶解しサンプルとする。それぞれのサンプルにおいてウエスタンブロット法を施行し、hSMG1の発現量を比較した。放射線高感度群においてはhSMG1の発現量が低感度群に比し多かった。 各細胞群のアポトーシスの確認作業として、アネキシンVを用いたフローサイトメトリー、TUNEL法を用いたフローサイトメトリー、電気泳動法によるDNAラダーの確認等により行なった。 次に、hSMG1遺伝子に対する合成siRNAをsiRNA用トランスフェクション試薬と最適な割合で混合。24 well plate中で各細胞にトランスフェクションさせ、ノックアウトがピークを迎えた頃(トランスフェクション後約3日)各細胞系列にγ線を照射。前記と同様に生存曲線の作成やhSMG1の発現量のウエスタンブロット法による比較、各細胞群の放射線誘発アポトーシスの確認等を行った。hSMG1遺伝子のノックダウンにより各細胞(特に放射線高感受性群)のγ線照射後の生存率は照射前に比べて高くなり、アポトーシスは抑制された。このことはhSMG1遺伝子が放射線感受性を高めるのに重要な役割を担うことを示唆する。 更に興味深いことに、hSMG1遺伝子のノックダウンによりbcl2遺伝子の発現量が増加していることがウエスタンブロット法により確認された(原らとの共同研究)。現在、DNAチップ解析などによりこの現象の確認作業をしているところである。
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Research Products
(1 results)