2005 Fiscal Year Annual Research Report
網羅的遺伝子発現解析を利用した新規肝細胞癌腫瘍マーカーの探索
Project/Area Number |
17591397
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
武田 裕 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90397696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堂野 恵三 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60283769)
永野 浩昭 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (10294050)
宮本 敦史 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00362731)
丸橋 繁 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20362725)
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Keywords | 新規肝細胞癌腫瘍マーカー / 網羅的遺伝子発現解析 |
Research Abstract |
ATAC-PCR(adaptor-tagged competitive PCR)を用いて、肝細胞癌240検体(肝細胞癌120例、非癌部86例、正常肝非癌部32例)の、網羅的遺伝子発現解析を実施し、癌部において発現が有り、非癌部、正常部において発現が無い54遺伝子を抽出し、これらを癌部での発現量の高い順にランキングした。さらにEuropean Bioinformatics InstituteのGene Ontology databaseからsecretory、extracellular membrane、receptorをKey wordsとして絞込みを行い、次にNational Cancer InstituteのCGAP SAGE databaseから非癌部正常部において発現が低く、癌部において発現が高い遺伝子として、MMP12(matrix metalloproteinase 12)、Syntaxin 16(STX16)、Alpha-fetoprotein(AFP)、Component of oligomeric golgi complex 5(COG5)、Glypican 3(GPC3)を抽出した。 MMP12について免疫組織学的染色を行ったところ、肝細胞癌については10例中10例において高発現を認め、非癌部では弱陽性であった。一方他の組織においての発現は、食道では、癌部10例中2例で陽性、非癌部10例中10例で陰性、胃では、癌部10例中1例で陽性、非癌部10例中10例で陰性、大腸では、癌部、非癌部ともに10例中10例で陰性であった。以上の結果からMMP12は、新たな肝細胞癌のマーカーとなる可能性が示唆された。
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