2005 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素-再酸素化後のセラミド蓄積による心筋細胞アポトーシスと糖・脂肪酸代謝の抑制
Project/Area Number |
17591461
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
竹内 功 国立成育医療センター(研究所), 心臓外科, 医員 (10302027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 新 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (70190874)
前田 克英 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40313150)
土肥 善郎 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10361958)
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Keywords | 心筋細胞 / アポトーシス / 糖代謝 / 脂肪酸代謝 / セラミド / 虚血-再酸素化 |
Research Abstract |
未熟心筋の虚血・再酸素化の過程においてアポトーシスとグルコース・脂肪酸代謝の各々が密接に関連している可能性があり、今回その中心的な機序として細胞膜リン脂質であるセラミドに着目した。 モデル:本研究には心筋培養細胞モデルとランゲンドルフ灌流心モデルの2つのモデルを用いるが、培養細胞モデル確立に予定より時間を要した。心筋細胞採取法に従って細胞採取を行ったが、心筋に拍動が見られずランゲンドルフ灌流心にコラジネースを用いた心筋細胞単離方法も試みたが満足のいく培養細胞が得られなかった。結果的に培養細胞の汚染による問題であることが分った。現時点ではこの心筋細胞モデルの作成方法は確立し、安定した培養心筋細胞が得られるようになり、インキュベーター内での低酸素-再酸素化モデルの作成に着手したところである。低酸素から酸素化を行う際のインキュベーター内の酸素濃度の確認など実験条件の確立を進めている。一方ラットを用いたランゲンドルフ灌流装置は準備が整い、これを用いた灌流心モデルは確立し、詳細な心機能測定・生化学測定が可能となっている。ラジオアイソトープを用いた実験を予定中である。 測定系:glucose, Extracellular reactive protein kinase(ERKs),アポトーシスなどELISA法を基にした検出キットを用いた測定方法は予備実験を重ね概ね問題なく行える状況にある。ラジオアイソトープを用いる実験(ceramideの検出、glucose oxidation, glycolysis, fatty acid oxidation, TUNEL法によるアポトーシスの検出)に関しては既に実験開始可能な状況にある。現在培養心筋細胞モデルが確立し、測定系が円滑に行える状況であり、今後短期間に目的の実験を行うことが可能で、これまでの研究の遅れを取り戻すことが可能と考える。
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