2005 Fiscal Year Annual Research Report
卵-顆粒膜-莢膜細胞の相互作用による卵の成長・成熟機構の解明
Project/Area Number |
17591724
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
小辻 文和 福井大学, 医学部, 教授 (50153573)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田嶋 公久 福井大学, 医学部, 助手 (60303377)
折坂 誠 福井大学, 医学部, 助手 (80324143)
福田 真 福井大学, 医学部附属病院, 助手 (40397279)
宮本 薫 福井大学, 医学部, 教授 (30125877)
|
Keywords | 細胞間相互作用 / 卵胞発育 / 卵胞閉鎖 / 卵 / 顆粒膜細胞 / 莢膜細胞 / GDF-9 / FSH |
Research Abstract |
代表研究者らは、「顆粒膜細胞と莢膜細胞が細胞外成分を介して相対する」という、生体の卵胞壁を再現するin vitro実験系を開発し、卵胞発育・閉鎖機構における顆粒膜細胞-莢膜細胞の相互作用の役割を研究してきた。本プロジェクトの目的は、従来の研究を発展させ、"卵-顆粒膜細胞-莢膜細胞"の相互作用の生物学的役割を明らかにすることである。今年度は、第一段階として、卵-顆粒膜細胞間の相互作用、具体的には、「卵が顆粒膜細胞のアポトーシスを調節する」可能性をin vitroで検討した。 この結果、卵由来のGDF-9は、顆粒膜細胞のアポトーシスを抑制すること、FSHの持つ顆粒膜細胞のアポトーシス抑止作用を促進すること、さらにこの作用はpreantralからearly antral stageにかけて特異的に発現することを明らかにした。 続いて、GDF-9の顆粒膜細胞アポトーシス抑制機序を検討し、PI3K/Akt pathwayを介する作用であること、さらにはFSH受容体発現調節を介する作用であることを明らかにした。 次年度は、莢膜細胞の存在により、GDF-9の顆粒膜細胞への生物学的な作用が、どのように変化するのか、さらには卵におけるGDF-9発現がどのように変化するのかを検討する。
|