2005 Fiscal Year Annual Research Report
メカニカルストレスと骨芽細胞・骨芽様細胞を用いた骨形成・骨再生の総合的基礎研究
Project/Area Number |
17592063
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
楠美 昭則 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (90332494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 寿 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (90311539)
榊 宏剛 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (90374850)
楠美 智巳 弘前大学, 医学部, 講師 (90322932)
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Keywords | 再生医学 / 細胞・組織 / ストレス / シグナル伝達 / 発現制御 |
Research Abstract |
今年度は、周期的伸展刺激負荷を行った際の骨芽細胞の活性化因子と細胞内のシグナル伝達経路の解析を重点的に行った。 周期的伸展刺激による骨芽細胞から産生されるOPG、RANKL産生の解析 伸展刺激によりNOやCox-2の産生は認められたが、Cox-2産生阻害剤(Celcoxib)やNO合成酵素抑制剤(L-NMMA)の影響は無かった。このことからOPG、RANKLの産生にはNOやCox-2は影響ないと思われる。 周期的伸展刺激による骨芽細胞から産生される基質、骨代謝調節因子産生の解析 今年度は、周期的伸展刺激負荷の影響のある骨代謝因子としてCox-2、オステオポンチン(OPN)、TACEについて解析したところ、OPNが周期的伸展負荷により産生を増大することがELISA法やreal-time RT-PCR法によりタンパクとmRNAのレベルで増大することが見出された。伸展刺激誘導性OPNの産生には、Celcoxibを前処理しても産生抑制の影響はほとんど見られなかったが、L-NMMAの前処理はOPN産生に抑制した。しかし、一酸化窒素誘導剤刺激で静止した骨芽細胞を刺激したが、産生増強は認められなかった。このことから、一酸化窒素が、骨形成に関与していることは考えられるが、NOの直接的に関与しているかどうかは疑問である。 その他の骨代謝因子、シグナル伝達物質産生の解析 その他の骨代謝因子(I型コラーゲン、骨形成因子ファミリー、マクロファージコロニー刺激因子、インターロイキン6、インスリン様成長因子、オステオカルシン)やp38MAPKの上流域(MKK3、MKK6)下流域(ASK1/2、TAK1、MTK1等)の活性化の解析はターゲットが多いことから、現在DNA tipを用いてmRNA発現レベルで総括的に解析中である。
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