2006 Fiscal Year Annual Research Report
口腔内細菌叢の定量的解析方法の確立と口腔疾患リスク評価への応用
Project/Area Number |
17592133
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
松山 順子 新潟大学, 医歯学系, 助手 (30293236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 拓一 東北大学, 大学院歯学研究科, 講師 (10303132)
富沢 美恵子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50107786)
高橋 信博 東北大学, 大学院歯学研究科, 教授 (60183852)
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Keywords | PCR法 / Real-time PCR法 / 小児 / 細菌叢 / う蝕 / 歯周炎 |
Research Abstract |
口腔疾患の初期の段階では、多数の細菌が関与しながら病原性の高い細菌叢を形成していく「細菌叢のシフト」が起こることが知られているが、その細菌叢のシフトを的確に捉えるためには、細菌叢を構成する細菌を定量的に解析していく必要がある。そこで、本年度は、リアルタイムPCR法を用いて小児の歯垢細菌叢Streptococcus, Veillonellaについて定量的に解析した。小児44名(1歳〜16歳)の口腔内から(健康な歯面)歯垢を採取し解析の試料とした。歯垢の採取にあたっては、研究の趣旨を十分に説明、同意を得た上で行った。採取した歯垢から通法に従いDNAを抽出し、リアルタイムPCR法により歯垢中の細菌を定量的に検出した。検出系として、SYBR Green Iによるインカレーションダイを用い、Streptococcus, S.mutans, Veillonellaをターゲットとしたprimersを用いて、定量的検出を行った。健康な歯面上の歯垢では、Streptococcus割合(平均約20%)は、Veillonellaの割合(平均約2%)に比較して高い傾向を示した。Streptococcusの構成は、各試料(被験者)において多様性が認められたが、Veillonellaの割合は、比較的一定で、低年齢からも恒常的に存在していると考えられた。さらに、年齢に伴うStreptococcus, Veillonellaの構成割合の変化は認められなかった。
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Research Products
(4 results)