2005 Fiscal Year Annual Research Report
喫煙する看護学生と支援者のパートナーシップによる禁煙支援モデルの開発
Project/Area Number |
17592221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Miyazaki Prefectual Nursing University |
Principal Investigator |
遠藤 恵美子 宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (50185154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 恵子 宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (30405584)
新田 なつ子 宮崎県立看護大学, 看護学部, 助教授 (10172727)
寺島 久美 宮崎県立看護大学, 看護学部, 助教授 (00272336)
高木 真理 宮崎県立看護大学, 看護学部, 助手 (80341535)
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Keywords | 看護学 / 看護学生 / 看護理論 / 喫煙 / 禁煙支援モデル / パートナーシップ |
Research Abstract |
本研究の目的は、M.ニューマンの「健康の理論」に基づき、禁煙を願いながらも踏み切れないでいる看護学生と支援者間で行う禁煙支援モデルを作成・実施し、そのプロセスで、彼らの生活バターン(喫煙を含む)にどのような変化が現われるかを探究することである。全体性の世界観に拠って立つニューマン理論の概要は、支援者とパートナーシップの関係に入った参加者が、自分を語り、自分自身のパターン(あり様)を認識する機会をもつならば、そこから洞察を得て、新しい生活のルールを見つけ、成長を遂げるというものである。この理論に基づき作成した試案は、看護学生と教員がパートナーとなり、学生が自分自身を語り、教員はそれを傾聴し、それに続く3回の面談を組み入れたプログラムである。なお、守秘義務を厳守するなど倫理的側面に十分に配慮する。 研究参加を自発的に希望した学生は、16名(本大学と神奈川県下の大学)であった。支援者役をとる教員は、学生とパートナーシップに入り、試案を実施した。学生は自分を語り、それに続く教員との対話を通して、多様性に富んだ変化を現わした。いずれの学生も、自分とは何かが見えてきて、自分と家族や友人との関係に深い意味を見いだし、生活や学習態度に新たな気づきを得、看護に対する夢が広がり、この体験を通して自分の成長を確認した。禁煙という効果はすぐには現われなかったが、禁煙準備期に入り、あるいはヘビースモーカーから脱するというような変化が徐々に現われた。また、支援者となった教員もこの体験を通して、学生の全体が見え、理解が深まり、教師としての成長感を体験した。作成した試案は、多様な側面で学生と支援者の成長を促し、併せて学生の喫煙の問題も解決されることが示唆された。今後は、文化的・地域的に異なる看護教育機関をフィールドとして、この試案を完成させる計画である。
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