2005 Fiscal Year Annual Research Report
保健師の地区活動を促進する受持ち地区の規模と業務体制に関する研究
Project/Area Number |
17592304
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
志賀 たずよ 大分大学, 医学部, 講師 (90305847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井手 知恵子 大分大学, 医学部, 教授 (00232421)
里見 美子 大分大学, 医学部, 助手 (20404379)
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Keywords | 保健師 / 地区活動 / 受け持ち地区 / 地区分担 / 業務分担 |
Research Abstract |
本研究では市町村合併前後の保健師の受持ち地区の状況や業務体制、活動実績などの分析を通して、保健師の地区活動を促進する受持ち地区の規模や業務体制などの条件を検討することを目的としている。 本年度はまず、文献レビューとディスカッションから保健師の受持ち地区を多角的に調査分析するための枠組みを検討した。保健所保健師の受け持ち地区は、地域保健法施行以降、業務分担制の導入により所属する保健所の管轄市町村全域となっており、今後も保健所の統廃合によってさらに受け持ち地区の範囲が拡大されることが予測できる。市町村保健師ではひとり当たりの受け持ち人口・面積が、約3,000〜10,000人、約1〜20km^2(A県)と市町村格差が大きく、保健福祉行政改革による業務量の増加・多様化、また、市町村合併による行政区範囲の拡大等から、保健師配置を含めて業務分担制と地区分担制などそれぞれの市町村で保健師活動のあり方を模索している状況であった。3文献の事例報告の分析から、保健師の受け持ち地区を規定する条件は、人口規模、保健師の配置状況、所属組織の保健師活動の歴史的背景、地区活動に対する保健師の意識など様々な要因が影響しており、保健所・市町村における事例分析を積み重ねることの重要性を確認した。 調査・分析の枠組みは「人口」「面積」「所属する組織の機構と保健師配置状況」「地区・校区・ブロックなどの数」「地区への交通手段やアプローチ距離」「業務分担と地区分担の状況」「保健師業務の明確化」「保健師間のサポート体制の有無」「受け持ち地区における活動実績:健康診断・家庭訪問・健康相談・健康教育・地区組織活動など」「地区活動に対する保健師の意識と満足度」「対象者(受け持ち地区住民)の変化」が必要である。以上の枠組みを用いて、事例提供協力者の募集を兼ねて保健所・市町村保健師の受持ち地区の状況に関する質問紙調査を実施中である。
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