2007 Fiscal Year Annual Research Report
肥満細胞によるストレスホルモン分泌促進作用は生体防衛に寄与しているか
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17607010
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松本 逸郎 Nagasaki University, 大学院・医歯薬総合研究科, 准教授 (50039559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 勝彦 長崎大学, 環境科学部, 教授 (90073006)
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Keywords | アレルギー / 肥満細胞 / バソプレッシン / カテコールアミン / レニン / ケトチフェン / WS / WSラット / ヒスタミン |
Research Abstract |
1.脳内の肥満細胞を刺激し副腎髄質・交感神経系に対する効果(1)肥満細胞刺激薬C48/80の脳室内に投与すると末梢血中のNorepinephrineは上昇しなかったが、Epinephrineが上昇した。血漿レニン活性とバソプレッシンを上昇させた。 (2)予め内臓神経を切除した(SPX)動物にC48/80を脳室内に投与しても血漿レニン分泌とEpinephrine上昇しなかったが、バソプレッシン分泌は増強した。 (3)肥満細胞安定加薬であるケトチフェンやヒスタミンH1ブロッカーを予め投与しておくとC48/80誘発のレニン活性とバソプレッシン上昇は起とらなかった。 2.脳内の肥満細胞から放出されたヒスタミンがレこン分泌を促進するか否かを確認するために、脳室内に微量のヒスタミンを投与すると血漿レこン活性とバソプレッシン上昇が見られた。 3.肥満細胞誘発のACTH/Glucocorticoid分泌が生体防衛に役立つか否か調べた結果(1)腹腔内に炎症を起こすLPSを投与すると炎症反応(摂食低下、体温上昇、自発行動低下)が起こる。しかし、腹腔内にメチルプレドこゾロンを予め投与して置くと、LPS誘発の炎症反応は軽減した。(2)ACTH/Glucocorticoid系の発現が低い系統であるLewis系ラットにLPSを投与すると、LPS誘発の炎症反応はLewis系が強く出現した。 (3)あらかじめ内臓神経を切除した動物にLPSを投与するとLPS誘発の炎症反応はIntactな動物に比べて減弱していた。 4.消化管の肥満細胞が生体防衛に果たす役割を知るために、C48/80を腹腔内に投与し摂食量を調べたが、摂食抑制は観察されなかった。
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Research Products
(4 results)