2007 Fiscal Year Annual Research Report
様相性・数量性の観点から行う古代日本語における副助詞の研究
Project/Area Number |
17720101
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
小柳 智一 Fukuoka University of Education, 教育学部, 准教授 (80380377)
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Keywords | 日本語 / 文法 / 副助詞 / 様相 / 数量 / 程度 / 複数 / 例示 |
Research Abstract |
本年度は研究期間の最終年度3年目に当たる。昨年度までに行った研究を受けて、以下の3つを計画し、実施した。 1 昨年度から始めた,第1種副助詞「ばかり・まで」の程度用法の研究を完成し、論文として刊行する。 2 接尾語「ら」と副助詞「など」を比較した昨年度の研究(口頭発表)を完成し、論文として刊行する。 3 様相性・数量性の観点から副助詞を研究することの有効性と、見通しを提示する。実施結果は次の通りである。 1 について。「第1種副助詞と程度修飾句-程度の構文とその形成-」(青木博史編『日本語の構造変化と文法化』ひつじ書房、2007年7月)として刊行した。 2 について。口頭発表以後の成果を取り入れ、「複数と例示-接尾語ラ追考-」(『国語語彙史の研究』27、2008年刊行予定)として刊行した。 3 について。日本語文法学会第8回大会(2007年10月、筑波大学)のシンポジウム「とりたて研究の可能性」のシンポジストとして登壇し、「副助詞研究の可能性」という口頭発表を行った。 以上の成果は、副助詞を「副詞性の助詞」と捉えて研究していくことの基盤になるものであり、当研究課題は十分に実施されたと考える。
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