2005 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー蓄積装置を活用した国際リニアコライダービーム診断技術に関する融合研究
Project/Area Number |
17GS0210
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
浦川 順治 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (00160333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹尾 登 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (10115850)
大森 恒彦 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (80185389)
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Keywords | 国際協力 / 素粒子実験 / 高性能レーザ一 / 光源技術 / ナノ制御 |
Research Abstract |
光共振器によるレーザー蓄積技術とOff-Axis Parabolic(OAP)反射ミラーの技術を融合することにより、光共振器中点でサブミクロン、1mJ/pulseを高繰り返し(357MHz)で安定に実現できる小型スーパー光共振器を製作して、その性能を実証する。最近、時間精度の高いモードロックレーザーが市販されたので、これを使って入射レーザーピークパワーの10000倍以上のレーザーピークパワーを光共振器中に蓄積できることを2年以内に示す。また、OAP反射ミラーを使って、平行レーザビームを回折限界近くまで絞り込む実験を行うためにOAP高反射率ミラー開発(99.99%)を3年で完了する。これらの技術開発を融合して新小型スーパー光共振器の性能を1.3GeV,1ミクロン電子ビームを使って逆コンプトン散乱実験により5年以内に実証する。これらの目的に従って、平成17年度はレーザー実験室の設計、精密移動架台の製作、OAP反射ミラーの購入、モードロックレーザーの購入等を行い、研究開発の実行プランの詳細検討を行った。 以上の議論の過程で光共振器内に10psecのレーザーパルスを2パルス蓄積して、光共振器中心に干渉縞を作ることにより100nm以下の電子ビームサイズを測定する案が生まれた(研究報告:Laser Interferometer with optical cavity and cavity BPMs written by J.Urakawa参照)。OAP高反射率ミラー開発は平成18年度に開始するが、一方新しいパルス干渉縞を使ったビームサイズモニターの実証実験を平成18年度秋から行うことにした。これは高精度のビームサイズレーザーワイヤーモニターを実現することが本学術創成研究の目的であり、色々な可能性を若手の研究者と開発することがより重要であると判断したことによる。海外(特に英国)からの研究者との共同開発レーザーワイヤー装置の電子ビームラインへの設置はほぼ終了した。現在電子ビームサイズ測定の実験を行っている。1.3GeV,1ミクロン電子ビームのプロファイルを精密に測定できるようにレーザーパルスの時間空間制御技術の開発を進めている。
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