2020 Fiscal Year Annual Research Report
A novel study on the mechanisms of low-dose radiation-induced aging and carcinogenesis
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17H00785
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
神谷 研二 広島大学, 医療政策室, 特任教授 (60116564)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長町 安希子 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (20585153)
河合 秀彦 広島大学, 医系科学研究科(薬), 准教授 (30379846)
笹谷 めぐみ (豊島めぐみ) 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 准教授 (80423052)
本庶 仁子 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 講師 (80614106)
林田 耕臣 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (10882061)
神代 紗央理 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (60882058)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 低線量、低線量率 / 放射線発がん / 細胞老化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、放射線が誘発する微小環境の老化に着目し、低線量・低線量率放射線被ばくによる放射線発がん機構の解明を目指した。
研究計画1) 昨年度までに単離方法を確立したマウス小腸組織由来の初代繊維芽細胞を用いて、急性照射および持続放射線照射により細胞老化が誘導可能な実験条件を確立した。 研究計画2) 細胞老化による発がんメカニズムの解析を行うことを目的に、がん幹細胞のin vitro実験モデル細胞としてiPS細胞を利用した実験を行った。iPS細胞、がん細胞における自然誘発突然変異頻度、持続放射線照射誘発突然変異頻度、持続照射による細胞老化誘導線維芽細胞と共培養条件下における突然変異頻度を解析した。その結果から、幹細胞においては、①変異誘発を抑制する分子機構が存在する、②持続照射環境では自然誘発変異とは異なる機構で変異が誘発される、③周辺細胞が自然変異の誘発に強く影響を与える、などの可能性があることが明らかとなった。 研究計画3) 成年期ApcMin/+マウスにおける持続照射による発がん実験を継続した。昨年度は、持続放射線照射により、有意に生存率低下が観察されるが、腫瘍数には違いが観察されないという結果を得た。今年度は、得られた腫瘍を用いた組織学的解析の結果、非照射群と比較して、持続照射群の方が有意に悪性腫瘍の頻度が高い結果が得られた。これらの結果から、ApcMin/+マウスにおける成年期の持続放射線照射は、腫瘍誘発を促進しないが、腫瘍の悪性化を促進することが示唆された。 研究計画4) 老化発がんモデルマウスを開発するため、senescence-associated secretory phonotype(SASP)に関連遺伝子発現を制御出来るモデル(flox/+)マウスを作成した。CAG-Creマウスとの掛け合わせを行い、SASP発現制御遺伝子欠損ヘテロ、ホモマウスの作成に成功した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)